などと思いながら街に出かけた僕であったが、二秒後に待ち受けていたのは戦慄…慄然…前立腺…そういった言葉が適切であるくらいの町並み…僕は震え上がっていた。
そう、僕の目の前には筆舌に尽くしがたい程カオス、すなわち混沌に満ちた町並みが鎮座していたのだ!
「父さん、これは一体…!」
「うむシンイチ、これは地獄の妖怪『スズキ・ムネオ』が作り出した幻覚じゃ!」
と、これは僕のお尻に寄生した寄生獣、『シリー』の言葉なのですが、別に彼は僕の父さんでもないしそもそも僕はシンイチではないのですが、ストーリーの都合上その辺りは省きます。
「ぬがー!」
僕が思索に耽っていた刹那、スズキ・ムネオの目が怪しく光った!
「いかんシンイチ!あれはスズキ・ムネオの必殺技『飯島・EYE』じゃ!あれを食らうと…ギャアアアア!!!」
「ああシリー!シリー!尻なのに目があったのかよ!」
と思う隙もなくシリーは飯島・EYEの前に倒れた。
シリー…お前は…結局僕のことを…シンイチだなんて途方もない勘違いをしたまま逝ってしまった…シリー…死んでくれて正直スッキリしたよ…モッテモッテリーソッシアー…。
しかしながら喜んでばかりはいられない。そこかしこでは魔術飯島・EYEに犯された女性達が、次々と
「プラトニックセックス!」
と叫びながら男を襲っているのである。クッ…これでは…ベビーブームが来てしまう…!
待てよ…ベビーブームだと…?!
点と点が線になった。そう、全ては小子化に悩むMIKI HOUSEの陰謀だったのである。
「蛇を潰すには頭だ!」
そう確信した僕は一路、有楽町にあるMIKI HOUSE本社に向かった。
するとそこには、タイミングよくモナコに高飛びしようとするMIKI HOUSE社長、三樹の姿があった!
僕は素早くイチモツを構えた。
「フリーズ」
「ふふ、よくここまで来たな…しかしよく見ろ、そのガン(=チンコ)には安全装置(=皮)が掛かったままだ。そのままで撃てるのかね?」
「なにぃ…?」
一瞬のよそ見が命取りだった。三樹は僕のガンを素早く掴むと、一息にもぎったのだ!
「ギャアアアア!!!」
沈痛、鈍痛、激痛…ありとあらゆる痛みが両足の間に集中する。遠のきそうになる意識を何とか繋ぎ止め、僕は顔を上げた。
「ふふ…悲しむことはないわ…」
…!なぜここでオカマ言葉…!しかし、僕の問い掛けに答える代わりに、三樹はそっと己が顔皮に手をかけた。
こ、これは…!なんということだろう…!
三樹の顔皮が剥げていく!
ビリビリビリ…ビリビリビリ…
「おすぎです!目の前にワイパーが欲しい!」
ターン!
僕は懐に隠していたワルサーP38で、三樹、いや、おすぎの眉間を、静かに、しかし確実に、撃ち抜いた。
(完)