肉欲企画。

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2008年03月31日

ここでキスしないで

 
 
「お願い、何も言わずに抱いて!」

男であれば一度は言われてみたいセリフだと思う。それくらいのパンチ力がこの言葉には眠っているし、『事情はともかく、抱いて!』というある種の理不尽加減が僕たちのハートを強くノックする。

でもそんなシチュエーションって結局は戯曲のレベルに止めておくべきものだ。観念的にはあり得てもいいし憧れもするけれど、リアルの世界でこんなことを言われた場合に僕らがどうするべきか?この辺りは非常に微妙で複雑だと思う。

「お願い、今すぐここでメチャクチャにして!性的な意味で!」

そのセリフが放たれる場面、そいつが理科の実験中であったらば。おそらくその人の大好物はコカインだと思う。言葉は嬉しいけれど、状況とタイミングがなっちゃいない。『極論だ!』と思われるかもしれないけれど、そもそも『今すぐここでファックして!』何て言えてしまう時点でメチャクチャなのである。そんな狂った精神状態にある人であれば、理科の実験中(あるいは家庭科の調理実習中)に『ファックミー、イフユーキャン!』とシャウトすること、これは確率として高いのではないだろうか。

現実はいつだって美しくなく、ひどく泥臭い。だからこそ得られる楽しみというものもあるのだし、フィクションがフィクション独自の面白みを有する。憧れを抱く気持ちは止め処ないけれど、それを現実に持ち込もうとすれば痛い目に遭う……と僕が思う所以だ。

「今すぐセックスがしたいの!」

突然そんなことを街中で言われたとすれば。
果たしてそれは嬉しいことなのか、悲しいことなのか。

あれは5年前、寒風吹きすさぶ新宿駅西口でのことだった。僕はサークルの先輩たちと長野にスノーボードに行くため、バスターミナルへと向かっていた。精神的にセンチメンタルになることが大好きだった当時の彼女は、3泊というベリーショートな離別であったにも関わらず、瞳に涙をたたえつつ僕のことを見送りにきた。

「ねえ、どうしてもスノーボードに行くの……?」

発せられる声のトーン、それは間違いなく20年前の月9のそれ。ただ、この場合の目的地がパリやNYならば視聴率も20%を超えたかもしれない。けれど、僕が行くのはあいにく長野、あまつさえスノボ目的である。そんなドラマを月9で流せば確実に放送事故だろう。

「え?行くよ、普通に」

キッパリと言い放った。非常にお恥ずかしい話なのであるが、この時点で僕の心の中には『雪山⇒スノボ⇒スノボウェア⇒『運動すると蒸すわね』⇒『あらいいですね』⇒ミッドナイト・コザック』の波が押し寄せており、端的に言えばさっさとスノボに行かせて欲しかった。外道!と仰る方もいるかもしれませんが、できればそんな僕も丸ごと愛して欲しい。

方や涙、方や笑顔、と非常に対照的な二人が街を歩く。僕の目の前には茫洋とした未来への希望が広がっており、雪山にて繰り広げられる(かもしれない)アバンチュールが僕の胸の鼓動を高鳴らせた。待っていろよ、長野!僕は心の中でシュプレヒコール。だから、その刹那。

「ねえ……」

「はい?」

今すぐ抱いて!

丁度西口のヨドバシカメラ前あたりだった記憶が……いや、そんなことはどうでもいい。そういえば旧世紀に『抱いてHOLD ON ME!』という曲があり、もしかしてそういうマインドでの『抱いて』なのだろうか?と思った僕は素早い所作で彼女の表情を覗う。そこには獣の、野犬の、チンポの瞳が燃え盛っていた。

「ヘイ、ジェニファー、お膣いて、いや落ち着いて聞くんだ。僕は今から長野に行く。ここまではいいね?そして、そのバスの出発時刻までもう30分もないんだ。後は分かるね?」

「それでも抱いて!

ホーリーシット。あれほど憧憬を抱いていた言葉が、今こんなにも切なくて、辛い。というよりも、無茶だろ。だって僕は特命係長じゃないんだ!そういうのは只野仁に頼んでくれ、の話である。

「いや、無理でしょ……」

「どうして?」

『大人は質問に答えたりしない』と、僕の中の利根川部分が熱く叫んだ。が、今は正論をぶつけていても仕方がない。おそらく、彼女が欲しがっているのはヒリつくような『ナマ』、言い換えれば生と性の実感なのだ。そこにあって論理性や正当性なんて本当に無価値だろう。だから僕は決意した。

「手マンとかなら、どうだろう」

きっと僕も狂っていたのだろう。どうだろう?じゃねーよカス!と今なら思えるのだけれど、あの時はそれがベターでベストな返答だと確信していたのだ。チンポもいいけど手マンもね、という標語もある。ない。余談になるが、某オレイズムの管理人が僕のいないところで『肉たんはホンマに手マン大好き人間やで!』と吹聴していたらしいのですが、好きだよ。普通に。

「何言ってるの?バカなの?

結果、野良犬を見るような視線を賜りました。えっ、どうして僕が悪い、みたいな流れになっているのだろうか。僕のミギーはいつだって優しかったはずなのに(シンイチ、冷たい)。結果として彼女の性欲は大暴落、僕は無事に長野に向かうことができたから良かったといえば良かったのかもしれない。しかし、僕らの心の中に得も言われぬ『しこり』みたいなものが残ったことも確かだ。結局あの場合、どのように対応するのがベストだったのだろうか?僕は未だにその辺りのことがよく分からないでいる。

こんな風にして理想と現実のギャップというものはどこにでも存在するのであり、どんなに可愛いあの子だってウンコもすればゲロも吐く。それは人として生きている以上当然のことであり、だからあの時彼女が突発的に『ファックしたい!』と思ったことも、一面からすれば自然の摂理だ。ただ現実はいつでも泥臭い、というだけのことである。

そしてその辺りのことを認識しておかないと、突然の事故に巻き込まれた時に思わぬ怪我を負うことにもなりかねない。『まさか彼女がコウン(≒糞)なんて産み落とさないだろう』という妄念に取り付かれている人がいて、その人が何かの弾みに彼女のケツが放出した爆裂魔光砲を目撃してしまったとすれば。その場合、当人は心に深い傷を負うか、もしくは新たなる性癖(third eye)に目覚めるか、のどちらかでしかあり得ない。その見地からも、僕はかつて彼女のコウンシーンを見ようと暗躍したのだ。僕の行動には全て理由がある!今更ながら釈明しておく。



lie.JPG



ということで、現状の僕はいついかなる場面において『抱いて!』と言われても動じない鋼のハートを手にいれることに成功したのですが、やはりこういう経験値というのは願っても中々得がたいものがある。また、『確かに心は強くなったけど、ピュアでもいられなくなった』という切ない状況だって考えられるかもしれない。知れば知るほどに僕たちの心は退屈し乾いていく……という側面は否定できないところであり、それは今、これを読んでいる皆さんがすべり台を滑ってもガキの頃ほど楽しめない、という世知辛い現実を思い起こしてみればよく分かることだろう。

浮気の基準はどこから?このテーマを扱うのは、もう何度目になるか分からない。が、これほど人によって基準の違うテーマもないだろう。極めて抽象的な話になるけれど、僕の場合で言えば彼女の乳を揉まれることは許せても、彼女が他のメンズと手を繋いで街を歩くことは許せない。上手く言葉にはできないが、そんな僕の価値観は僕の中だけで確かに存在している。

先週の話だ。僕が友達としんみり酒を飲んでいると、酒の席には付きものの『男女論』に話が及んだ。

「セックスはいかんでしょー、やっぱ!」

「フェラはどうなんだろ?」

「手コキなら、まだなあ」

様々な浮気の基準がスパークする。各人の概念が百花繚乱飛び交うが、明確な答は何一つとしてない。別に答を求めているわけではないのでそれぞれが好き勝手に喋っている。その時。

コンドームを着けてるかどうか……かな」

言葉は静かだったが、強い意志を持った発言だった。マンコ側からのリリックだ。僕はこの言葉を聞いた時、驚きを通り越して賞賛の念すら抱いた。

■コンドーム基準説

確かリリーフランキーの本にもそんなことを言っている人が登場していたような気がするけれど、実際にそんなことを言ってのける人を目の前にして飲む酒は格別だった。だってさ、どう考えてもよ、狂ってるぜ。

「先生!それは一体どうしてなんでしょうか?」

僕は思わず聞いた。理由を知りたい!それは学徒として正しいあり方だと思う。

「だって、してる感がないじゃん」

してる感。流行語大賞を主催するユーキャンは絶対に拾わないであろうキラーワードだ。してる感。これほど頭が悪く、かつ説得的で、更に僕らにたまらない脱力感をもたらす言葉があっただろうか?今のところ僕は知らない。

「先生!では、マイルーラなどは……」

「それはアウトでしょ

マイルーラはアウト。ご本尊は有り難いお言葉を僕らに下さった。分かんねーよ

「でも確かに、ゴムフェラとかならまだマシかもな……」

教祖の言葉に次々と洗脳されていく僕たち。確かに彼女が誰かにゴムフェラをしている……その方が生フェラよりも随分柔らかくなる……ワケがない。イスラム圏なら釘バットでボコボコにしていい事案です。騙されるな。

そんな感じで、先日僕はまた新しい価値観に出会った。でもそれは別段嬉しいことなんかじゃなくて、24年間をかけて乾かしてきた僕の心を一層乾かすだけの結果に終わった。悲しいとは言わない、でも別に、嬉しくもない。そんな微妙な按配。

道端で突然『抱いて!』と懇願する人。

『ゴムを着けていれば浮気じゃない』と本気で信じている人。

言葉にすればウソっぽくも聞こえるし、そんなのはごく一部の例外だとは分かってはいる。けれど、少なくとも僕がそういう人と出会ったことも確かなのであり、これを読んでいるピュアガイたちがそういう人とエンカウントしないとも限らない。そしてその時、多少なりとも耐性があれば……避けられる事故もあるのかもしれない……そんな義務感にも似たような思いと共に、今日の日記をしたためてみました。

ただ願わくば、いつまでもピュアな心を忘れないままに。

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posted by 肉欲さん at 23:13 | Comment(33) | TrackBack(0) | 日記 このエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
1?やばい。利根川www
Posted by きよたん。 at 2008年03月31日 23:40
ロビンソン……このブログを読む度に僕の純粋な心が汚れていく気がするよ…
Posted by あらうふふ at 2008年03月31日 23:49
結局、彼女さんの「抱いて!」の真意はなんだったんでしょうか
Posted by わた at 2008年03月31日 23:58
今日のはなぜだか最後の一行で泣きました。
Posted by ちひろ at 2008年04月01日 00:04
シンイチ、つめたいwww

口でスプーンを巻いて見せた田宮涼子のフェラテクはすごい筈…
Posted by きー at 2008年04月01日 00:48
ふたりきりで10分以上一緒にいたら浮気です。
Posted by at 2008年04月01日 01:06
お膣いて・・・脳内辞書が上書きされてしまったよ。もうその変換しかできないよ〜
Posted by ちな at 2008年04月01日 01:07
さすがは、肉欲。スゴス。肉汁がたまらん。
ところで肉欲さん、拙者「肉欲企画。」のブログランキングボタンよく押してるんですよ。
で、今日見たら桁違いなブログがあって覗いてみたら、著作権的にやばいのがいっぱい。
これどーよ?放置していていいの?
Posted by test at 2008年04月01日 01:14
彼女サンは、どうしても
スノボに行かせたくなかったんでしょうね笑
ちょっと可愛いです^^笑

浮気は…。
メールでも毎日してたら浮気!
ちょっと心が狭いかも…?笑
Posted by みどり at 2008年04月01日 02:55
ナニを煎ってるんだ。

俺の経験で言えばバス出発ぎりぎりまでなんとか会話を繋ぎ
「ごめんね」
と囁くやすぐさま甘い口付けをして去る。
これがモアベター。
Posted by 肥後 at 2008年04月01日 04:23
胸揉まれてもいいけど、手を繋いで歩いてるのはいや…受動的なのは事故のようなものだから許せるけど、能動的になったら殺すぞってことでしょうか。
私は彼氏が他の女とセックスしてても許せそうですが、キスしてたらキレそうです。
Posted by at 2008年04月01日 08:58
いつも思うけど、肉さんの周りにはホントに様々な価値観をもった方がおられますな
Posted by at 2008年04月01日 11:26
みどりさんと肥後さんのコメントを足して正解でしょうね。
「抱いて」とは絶対行って欲しくない彼女の気持ちの強いメッセージであると理解すべきである。それを「手コキで」なんてなんとダサイにも程がある。
その彼女を無視してスノボに行くのだから、肥後さんの仰るように事をスマートに処理すべきであった。
Posted by お初 at 2008年04月01日 14:53
30分以上二人でいたらアウトかなぁ・・・・。
自分の友人では「前はいいけど後ろ穴はゆるさん」っと言う奴もいます・・・ホント、人って価値観いろいろですねwww
Posted by Sim at 2008年04月01日 16:11
神木キュンも・・・非道貞っすかね

サーセン
Posted by at 2008年04月01日 17:27
利根川フイタwww
Posted by at 2008年04月01日 18:10
お膣いてはだめですよWWW
Posted by 火為 at 2008年04月01日 23:11
違うかもしれないけど、「今すぐ抱いて!」と言われた瞬間に、挿入して、肉さんの肉の竹ヤリで彼女を一本釣り状態のまま、バスに乗って長野まで連れて行ってあげれば良かったんだと思う。
友達には「いやー、彼女が離れたくないって泣くんで、サーセン(^o^)」彼女「着いてきちゃいました…つ、ついて…アヒィ!ついて!突いてぇぇぇ!!すごいのぉぉ!肉ちゃんのシュプール凄いのォォ!!」みたいな感じで説明すればいいし。バスの座席は一人分のままで済むし。
Posted by at 2008年04月01日 23:20
タイトルは「ここでキスして」から拝借したのでしょうか。
肉さんみたいな鋼のハートが欲しい。
Posted by かいい at 2008年04月01日 23:28
ファックユー
利根川先生は卑猥ですね
Posted by at 2008年04月02日 01:42
ここ最近の神更新に比べて格段にクオリティが落ちましたね。もちろん肉さん本人も書いてて気づいたと思いますが。
久しぶりの更新だからといってあわてないでください。量よりも質が肝要です。
セくーすもまた然りw
Posted by To大生 at 2008年04月02日 11:22
肉はつまんないよ!
今更ながら
Posted by at 2008年04月02日 17:27
お初です。
最近携帯買い替えて一気読みしたけど…やっぱり肉さんは狂ってますね!これからも読みます。
Posted by 794 at 2008年04月02日 22:43
え…エイプリルフールに何も書かない
肉さんの非エンターテイナーっぷりに
正直萎えました。

このネタも微妙やし次回更新に期待ですな
Posted by ♂ at 2008年04月02日 23:54
椎名蜜柑
Posted by at 2008年04月03日 01:40
To大生の価値観の押し付けにはいい加減うんざりするな。
批判するにしても、もう少し無い頭絞って文章を書け。

先生が自由奔放に筆を走らせてくれれば、俺はそれについていくよ。
しかし「手マン」発言はマジか?さすがにデリバリーがなさすぎるぜ。
Posted by 俊 at 2008年04月03日 14:13
お膣いてって(笑)
やっぱり肉欲さん面白いですっ。
Posted by さゆり at 2008年04月03日 16:06
んー
抱いてが=せくすだったんかなぁ
ぎゅって抱き締めてあげればよかたんに
Posted by ゆう at 2008年04月03日 16:23
↑そうかも知れないね
Posted by 氏 at 2008年04月04日 02:40
抱いてって普通に抱きしめてって意味じゃないんすかwww
Posted by at 2008年04月07日 03:07
肉欲さん最高ですっ!
Posted by すす at 2008年04月10日 13:32
下ネタ書いときゃ良いってのがどうもなぁ
Posted by at 2008年04月12日 16:51
米がひどいな
Posted by タ at 2008年04月12日 20:29
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