イメージっていうものは存外大事なもので、なんとなれば僕たちは想像や妄想ばかりをより所にして人生を歩みがちです。まだ見ぬ何かを想像し、将来に対する期待を膨らませる行為。それは時として僕たちに活力を与えてくれる。
けれど、何かに対して過度なるイメージを抱いてしまうことは、一面において非常に危険なことでもあります。それは結局、想像は想像でしかなく実物は確たるものとして存在している以上、想像とは一定程度の『乖離』があるからこそだと思われます。
想像と現実、イメージとリアル。
そのいずれの方が大事か、という話ではありません。想像の上に現実があり、また現実の上に想像が成り立つというのは否定できない事実でしょう。ただ、我々が現実を生きており、なおかつ人生においては想像という行為を捨てきれない以上、僕らは想像と現実と、それぞれにきちんと取り組んでいかなければならないように思います。
と、固いことはどうでもいいんですが、正直やってられないじゃん。あれこれ想像してないと。
「見たこと以外は信じない」
その価値観はもちろん肯定する。けれども、やはりそれのみだとあまりにも狭量すぎるのではないだろうか。もちろん僕だって、見たことのないもの以外を心から信じることはできないけれど。
想像すること自体は決して悪くはない。ただ、僕らが何かを想像する時というのは、ほとんどの場合『とんでもなくポジティブな方向に想像する』というのが一面としてあると思う。
それはある意味で当然なことで、人間誰しもが自分にとって嫌なこと、酷なことは想像したがらないものなのだから。確かに世の中には『不夜城』に出てくる劉健一みたいに
【常に最悪のケースを想定して動く】
というようなメンタリティを持ち合わせた人もいるでしょう。しかし、今回考えたいのはもっとライトな部分のお話。富だの名声だの、生きるの死ぬのとか、そういう話じゃない。
例えば僕のブログを読んで下さっている方の何割かは、確実に未成年の方だと思います。そういう方々は(一部を除いて)二日酔いを経験されたことはないんじゃないのでしょうか。むしろ
「お酒ってどんな味がするんだろう?」
「飲み会ってどんな感じ?」
程度かもしれません。それはとても健全で正しいものだし、未成年の方は須らくそうあるべきだ。だとすれば、酒を飲んだことがない人からしてみると
『酒を飲む状況、あるいは飲んだ後の状況が果たしてどんなものなんだろう?』
ということを考えた時、酒を飲んだことがない以上、身近にある色んな情報を拾い上げつつ、なんとなくその雰囲気・状態などを『想像』するしかないことになります。そしてこういう時、我々は大体において『ポジティブな想像』をしてしまう。
二日酔い、というものを考えてみましょう。これは個人差もあるでしょうが、真正真実な二日酔いに人間が襲われた時というのは、マジで煉獄の苦しみもかくや?!くらいの痛痒に見舞われるものなんですが、それというのも実際に経験してみないことには
「一体どれだけ苦しいんだろう」
というのが皆目見当がつきません。そこにあって、月9やら週刊誌の漫画においては
「あー、イチチ!うー、昨日も飲みすぎちまったなあ……」
というように、黒髪で髪型ボサボサの青年がですよ。上半身裸でですね、やたら広い一人暮らしの部屋かなんかで、だ……。ベットからおもむろに起き上がって……髪とかボリボリかき上げながら、脇にあったペリエなんかを飲む……と。こういうイメージが一面にはあるのではないでしょうか。二日酔いに対して抱くイメージってものは。

絵にしてみたらこんな感じだと思います。32歳営業課係長。妻子はまだない。趣味はダーツとサーフィン、みたいなね。
そんなのが本当にあると思ってるのかお前らは。現実はもっと醜くて泥臭いわ。
いいか、想像するのは勝手だけどな、そんなのはメルヘンの世界でしかないことも理解しておくべきです。ピーターパンの話は確かに美しい、そして悲しい。けどな、現実の世界にはどこを探してもピーターパンはいないんだよ。もちろん時たま肩のあたりにティンカーベルが見えちゃってる人もいるけど、あれはごく限られた例外だということを認識しておいた方がいい。いいか、再三になるけれども、二日酔いの朝に
「おー、イチチ。昨日は飲みすぎちゃったな……ああ、もうこんな時間か。コーヒー飲んで会社に行かなきゃ……」
みたいな人間はどこにもいない。いたとしても、こんなブログは読んでいないし、そこまで軽快な動きが出来ている時点で僕はそれを二日酔いとは認めない、認めたくない。本当の二日酔いっていうのは、絵にしたらこんなもんだろ。

もうホントね、プロのフツカヨイヤーとしてはこれくらいの表現でもまだ足りないくらいですよ。「イチチ……」とか言ってらんない。起きぬけにすること、それは「おはよう」だの「昨日は飲みすぎたねー」だなんて8020運動みたいなヌルい台詞を吐くことではなくて、確実に『ギョー!!』でキメです。むしろそれ以外の言葉が浮かばない、浮かんでこない。赤子は何かを訴えかける時にオギャー!と泣くらしいけれども、大体あのバイブスに似ている。ギョー!二日酔いの朝、そこにあってそれ以外の選択肢は絶無なのだ。
もしかしたら、未成年の方が抱く『二日酔い』に対するイメージというのは、もっと美しくドラマ的であったかもしれない。しかしながら!である。理想を抱くのは勝手だけれど、あんたらの人生の中で、これまで一度でも想像通りの人生が繰り広げられたことが、ありましたか?
あった人はいい。何も言わないでくれ。そしてもう二度と僕のブログを見ないで欲しい。これは妬みとかではなく、むしろ進言です。そういう恵まれた人は僕のブログなんて読んでる場合じゃなくて、早いところモバゲで中学生をネゲットする作業に戻るんだ。
例えば僕なんかもかつては大学生であり、その生活に臨むにあたっては『華のキャンパスライフ』みたいなものを想像し、心を浮つかせたものです。
あるいは高校に入る前。登下校を彼女と共にし、夏は一緒のカキ氷を食べ、冬になれば同じマフラーを首にかけ、そして1年付き合ってからのセックス……なんちゃちな!そういう想像って、やっぱりみんなするじゃん。
マジで死ねよ……そんなもんはBoys be...読んだ時からウソだって分かってたはずなのに、どうしてオレはそんな想像をしちまったんだ……今さら語るまでもありませんが、そんな青春は僕の下には訪れませんでしたし、そしてこれからも未来永劫訪れる気配がありません。
結局、全てはJPOPの作り出した幻想に踊らされていただけのことなのでしょう。
「未来は明るいよ!」
「頑張ればきっとどうにかなる!」
「ガッシ!ボカ!」
「これがアタシたちのリアル」
などの、聞こえのいい言葉たち。それらは一見して僕たちの心に優しく響くのだけれど、言葉が優しければ優しい分、僕たちは現実という壁の厳しさに心挫かれてしまうのではないでしょうか。想像することは自由だし、人として必要なことだ。けれど、想像するための手がかりとなる情報を捻じ曲げて伝えるような昨今の風潮は果たしていかがなものなのだろうか?
確かに、全ての人に正直で直裁な言葉だけを吐くことを求めるのは傲慢だろう。優しいウソ、という表現もあるし、常に真実を伝えることが必ずしも正しいとは言えない。けれども、あらゆることに付和雷同して
「ま、このくらいのニュアンスでいいか、誰も傷つかないしー」
みたいな軽さ、そしてノリだけの行動はやはり考え物ではないのだろうか。いつだって正直でいろ!とは言えないし、言わない。けれど、それでも正直にならなきゃいけない瞬間ってのは誰にも等しく訪れるんじゃねーの?!
二日酔いの姿を誤魔化してもいい。青春の姿を過度に美化してもいいさ。そうしなければ生きては行けない、生きる希望を見出せない瞬間ってのもあるかもしれないしね。『耳をすませば』の映画を、今では嫌いになってしまった人だって、思春期の頃にあの姿に憧れなかったとは言わせないぜ?その希望の与え方を残酷だ、と評する人もいてもいい。けれど、寓話は寓話。その捉え方は千差万別だ。ああいう青春だって、数は少なくともきっとどこかにあるのだから。
だ、けれども!現実の過度なる美化、あるいは青春に対する讃頌は許されるにしても、真実の歪曲は絶対に許してはいけないと思います。そして事実の一つ一つを捏造することで、僕らの想像を誤った方向に導くもの、これは世界が100回滅んだとしても許容されるべきものではない。
メスども!あんたたちのことだよ。長い枕になりましたが、ここからが本題です。これはもう本当に言い尽くされた議論ではあるけれども、どうしてあんたたちは『女友達』を紹介する時にウソばかりを吐くんだ……。
「Mちゃんってマジ可愛いからー」
ってお前、このジャバザハットのような生き物のどこが、どこがお前……その論理、ド近眼のあんたが許してもアフリカに住むマサイの戦士が許さない。細胞レベルで許すことができないのである。
「性格とか超可愛いしー」
そのプッシュは確かに尊い。人と人とが永続的に付き合うことを望むのならば、何よりも大事にしなければならないのは人格、人間性なのは確かだろう。しかし今、この場は合コンだ。正直に言って性格とかいう尺度は、合コンという状況の中つぼ八にいる僕たちにとって、地域振興券よりも確実に儚い。
ジャバザハットの君が悪い、とかいう話じゃない。ただ、僕はスターウォーズは好きだしジャバザハットも好きだけれど、それはあくまで画面の向こうでの『好き』でしかないってこと。否!そうじゃなくて、合コンの日が訪れるまでにそのジャバの君のことを
『可愛いよ!本当に!』
と評すること、これはやはり残酷だと思う。それは、男にとっても当事者にとっても。男にしてみたら現実を知らない分、過度にポジティブに可愛い娘を想像しちゃうし、ジャバの君からしてみても『勝手に期待されて勝手に失望されちまった』だなんて、なんだか押し込み強盗に入られたような気分になってしまう。話してみれば本当にいいヤツなのだ、ジャバの君は。だから、その分彼女の知らぬところで『あの子超カワイイ』と評されていた事実が、一層悲しいのである。
「つーかさあ?!男の言うカッコイイだって信用できないよ!?」
そんなの知るか。少なくともオレはヤツのことをカッコイイと思ってそういう風に紹介しただけだ。あっ、もしかしてこれは女の人にしても同じことなのかしら?いや、確たる根拠はないけれど、それは絶対に違うと言いたい!彼女たちのカワイイには、確実に悪意に似たようなものがあるよう気がする。少なくとも俺は蛭子能収さんのことを『カッコイイ』という風には紹介しないだろう。
「あの人の生き様がカッコイイ」
と評することはあったとしても、容貌を指して『カッコイイ』とは絶対に言わないし言えない。酷で尊大な言い方だけれども、その方が僕は優しいように思う。
「だってMちゃん、鼻とかいい形してるじゃんー」
黙れ、の世界である。仮に聞くけどなあ!?お前さんは男の鼻の形ひとつで排卵してんのかよ。鼻とか脚とか、そりゃ確かに尊いけれど、そんなのってあくまでオプションでしかないでしょ?綺麗ごとしか並べることのできない大人が言わないんなら言ってやる、大事なのは本体なんだよ。お前の車はエアロパーツだけで走れるのか。そりゃ彼女の鼻の形は美しいけどさぁー!そんなこと言ってたら道端の名もなきパンジーだって十分美しいって話よ!分かるか?!俺の言ってること。
美醜の話をしているのではない。いや、十分にしているのは認識しているけれど、個人的な感覚として本題はそこにはないことを理解していただければ幸甚である。ここでのテーマは『想像』と『現実』であり、男は勝手な想像を過度に膨らませる生き物で、かつ合コンという戦場においては誤った情報が飛び交いがちになる、というお話である。
浅はかなのです。男というのは。ちょっとした噂話に軽挙妄動してしまい、勝手に期待して勝手に失望してしまう。想像以上の現実を生半に受け止めきれない弱い存在、そいつが男なんです。口下手だし、思い通りにいかないとすぐに不機嫌になるし、ふとした時に邪気眼が発動してしまう……そんな救いようのない生き物の総称、それが男。
けれども、けれども。もちろんそんな人が全てではないにしても、もしかしたらそれは僕だけなのかもしれないけれども、後になってウソが露見するよりは、最初から本当のことをダイレクトに伝えてくれる方が優しいことは実に多い。こんな僕たちの想像癖、いやいっそ妄想癖と言い換えるべきですが、とにかくその辺のこと、共感してくれとは言いませんが、せめて理解していただければ。
「ふっざけんなよ!マジでマスターヨーダみてえな女しかいなかったじゃねえかよ!!」
などと、合コンの反省会の場である白木屋にて、そんなどうでもいいシャウトするはた迷惑な男たちが、少しくらいは減るやもしれません。あと、これを読んでいる合コン未経験の男の人たちにおかれましても、マジで合コンなんてものに期待してはなりません。想像してもいけません。ただ、ちょっとだけ女性よりも多目に勘定を払う飲み会、とかそのくらいの意気込みで行くのが一番ですし、そうするのがマナーであり、サイバイマンとセックスするくらいの気概で望むのが超ベスト。宮崎あおいとか絶対にいないから。それでも僕はそんな娘を望んでしまうのだけれど。
想像も妄想も。事実を知った時には概して傷つくことが多いはずなのに、僕はどうしても目に見えないことばかり考えてしまう。反省や後悔は尽きないのに脳内の妄想エンジンは決して止まる兆しを見せない。
ああ、24歳にもなって僕はこんなにも青い。
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>「ガッシ!ボカ!」
に盛大に吹きましたwww
肉さん、合コン後で二日酔いですか?
そこには希望があっていいはずなんだ!!
「ギョー!」ていうか「うごああああぁぁぁぁぁ!!」って感じ。
夢を追い求める
それこそがロマン
どうして合コンに幼女がこないのはなぜ?
まぁ軽めなら確かにだるいだけですみますけど…
それでももしかしたら…と思って行った
私が通ります。
2日酔いの表現・・・すげえこわいっす;
事実から美化して過大評価に繋がっていくのが恋やらと。。
N女医は合コンにいい出会いはないと気がつくのに10年かかったそうです。
逆にジャバザハットとかマスターヨーダを見て見たいwww
でもそういうのに限って性格悪かったりしますよね。
つか絵、うまっ!
邪気眼にふいたwww
都市伝説ですよ!!笑
遠足でも、合コンでも
前日が一番、楽しいもんです。笑
さてモバゲで中学生ネゲットでもしてきます
ビジュアル系は期待するもんじゃあない。
それにしても物凄く共感できました。女が紹介する女ってのは酷い。
さぁ、飲もうか。
肉さん、こんな感じですよね!二日酔いの日は!今!私が!
俺が都市主要駅でサーチした結果ストライクな女性は3%しかいなかった。三人。つまり約33人に1人しかいない。それ以外の32人はジャバザハットないしマスターヨーダだって事。さらに言うとその三人に彼氏がいたとしたら…。
ただの一例に過ぎないのだけれど、カワイイ子って少ないですね。
合コン相手の顔なんて全員トループと見なしてるよ・・
あ、イッコ目の画はどっかの洋菓子店のオーナーでは…
まあ、あれですよ、ただ言えるのは二日酔いしてまで飲むんだから酒は旨いって言う事で。
酒飲む席に来る前ウソはいけないですよね。合コンは酒とトークを楽しむ場であって、恋愛は後からついてくるもの。恋愛ありきで臨んだら、本当の相手には巡り逢えないと思います。ちなみにオレは浮気目的で合コンに臨んだら嫁に出逢いました。
合コンは未経験で、これまたマンガのようにかわいい子が過半数以上いるという妄想を信じていたのですが………。
どんだけ元気な二日酔いスか。
幾度となく…orz
ぎゃーーーーーーーーーー!!!!
ですよね。
ただ、声も出せない程苦しいのが常ですが・・・・・・。
今日も苦しかったのに、またアルコールを補充してしまう。
苦しみがエンドレスorz
私の言う「かわいい」→現実は「普通」
私の言う「普通にかわいい」→「普通よりかわいい」
私の言う「まじかわいい」→「ホントにかわいい」
そして、女友達を男に紹介したくないときは、「みんなブスだよ」って言います。
とりあえず二日酔いの朝は、ちっちゃい声で「ギャー」って言います。
その日の夜にはアルコール飲んでますが