「この人は相変わらずとんでもない馬鹿だな…!」
という声が聞こえてきそうですが、守銭奴たる僕は190円でも惜しいのです。惜しくてたまらないのです。だから歩く、アタシ。
それに歩けば運動不足の解消につながるし、季節の風情も感じられる。加えて190円のキャッシュフロー。考えればイイコトづくめ。
まあひ弱な現代人たる皆さんは、電車やら自動車やらローラースルーゴーゴーやらといった文明の利器を濫用したあげく虚弱死、哀れな末期を迎えるんでしょうけど、僕なんかはその点発想が違いますからね。歩き。健康的かつ経済的利益をもたらす方策を模索。ぶっちゃけ自分が天才であると確信したよ。
とまあそんなのは虚妄であって、この炎天下を一時間半も歩き詰めるなんてのは間違いなく暴挙、下手したら自殺志願者じゃねえの?って事実に開始二分で気付いた。なんだよこの暑さ…。空気読めよ…太陽さん…?!
このままでは死ぬ、と確信した僕はコンビニに駆け込み、飲料を確保した。これが現代を生き抜く術。人類の叡智。そう、これは生存戦争なのだ!(ウーロン茶1リットル208円)(208円)(208円)
燦々と降り注ぐ太陽の下をテクテクと歩く。
感じよう、大地の息吹を!
(一面な広がるアスファルトを凝視しながら)
受け止めよう、自然の風を!(バスに排気ガス吹き掛けられた)
季節の声に耳を傾けよう!
(セミ)(セミ)(セミ)
砕け散れ、地球。
もはや自我を繋ぎ止めるのはこのウーロン茶しかない。ウマウマと茶を飲みながら、錬獄のような大都会を、僕はフラフラになりながら進んだ。
しかしながら新宿御苑を超えた辺りで、頭痛、目まい、立ちくらみ、と死を告げるビッグ3が揃い踏みし、これはいよいよダメかも分からんね、そろそろ電車に乗った方がいいかも知れんね、と思って財布を開いたところ百円しか、100%百円しかないの。この時僕は思ったね。これは死ぬ、と…。アナルセックスも経験せずに死ぬ、と…。
まあアナルはどうでもよろしいんですが、本格的に頭痛が痛くなってきて、流石にやばいぜ、僕が死んだら誰か泣くのかな、パトラッシュ、パトラッシュ、と心まで弱くなってきた。
するとそこにスーパーマーケットがドパーンと現れたので、天の助けとはこのことだぜ…!とばかりに入店。
す、涼しい…!クーラーがこんなに涼しいなんて…!クーラーってすごい…。うち、クーラーに操を捧げてもええよ…?
とかってクーラーを賛美しながらスーパーをグルグルと回って、ナスとか大根とかゴーヤとかを見回りながら、「まあっ…。この卑猥なベジタブル族が。恥を知りなさい」と毒づきながら、僕はスーパーを後にした。
それでまあ後は大過もなく大学に着いたのですが、お目当てにしていたパソコンルームは盆休みだか育児休暇だかで100%閉鎖してた。やっぱり砕け散れ、地球。
仕方ないので電車に乗って家に帰り、リーサルウェポンの漫画喫茶を発動させようとしたらこれまた盆休みだかぼんちおさむだかで100%閉鎖。僕以外皆死ねばいいのに。