差出人:●●
件名:まじめーなしつもんお願いします
本文:こんにちは
今日の脱セックス期、なるほどーと勉強させていただきました。
その肉欲さんに突っ込んだ質問させてください。
「お前としかしたくない」とか
「お前以外はいらない」って言うのは
脱セックス期同様、その場限りの言葉と受けといた方がいいですよね?
他の女が寄ってきたら・・・
やっぱやっちゃうモンですよね?男は
(昨日いただいたお便りです)
・・・
僕たちは嘘をつく生き物だ。程度の差こそあれ、今まで生きていて一度も嘘をついたことがない、という人は絶対に存在しないだろう。文化的側面から見た時、人間を組成する要素の何パーセントかは確実に『嘘をつく能力』という部分でできている。僕や僕らの祖先が歩んできた道は、きっとたくさんの嘘によって構築されているように思われる。
信じていた人の嘘が露見した場合、そのパンチ力は恐ろしくヘビーだ。
例えばあなたに愛する夫がいたとして、彼がとても誠実な性格だと仮定します。生真面目な彼、休日は家族サービスに勤しみ、年収や出世の度合いも申し分ない。近隣からの評判は、まさしく理想の旦那そのもの。家族の誰しもが全幅の信頼を寄せており、週末は毎度のごとくリッツパーティーでキメ。
そんな状況にあって、突然旦那の同僚から電話がかかってき、同僚、口を開いて曰く。
「お宅の旦那さん、先週の水曜日に俺と一緒に風俗に行ったんだぜ。さっき送ったの、その時の写メール」
ガシャーン。床へと落下し割れる皿。たちまちに引く血の気。うちの旦那に限って、まさかそんなことが。でもそういえば……先週の水曜日は帰りが遅かった気がする。考え始めると、瞬時に点と点が線となり繋がっていく。
「あなた、先週の水曜日はどこに行ってらしたの?」
「えっ!残業してたんだよ」
切ない嘘である。既に証拠があがっていることを知らない旦那は、そ知らぬ調子で嘘を紡ぐ。ここで素直に認めてくれたら……と願う妻の祈りは泡沫に消え、後に残るは怨嗟の焔。信じていただけに、その衝撃は甚大だ。
「信じてたのに!」
妻の、断末魔にも似た咆哮がダイニングに木霊する。手を繋いで歩いた表参道の並木道、初めて行った六本木のフレンチ、TDLで交わしたキス、そして永遠を誓い合ったお台場でのあの夜……全ての思い出は確実に美しく、だからその分だけ今は切なくて、儚い。綺羅星のように眩いメモリーは、この瞬間から追憶の中にしか存在しなくなり、あるいはそれまでが美しく輝いていただけに、そこから投影される影は一層深い闇を誇示する。
「離婚しましょう」
その日、ひとつの家庭が砕けて散った。
たった一つの嘘を契機に。
…とそんな調子で、僕たちはあらゆる場面において嘘をつきながら生きているわけです。確かに上の例で言えば、暖かな家庭があるにも関わらず風俗に身を委ね快楽を貪った旦那は、倫理的によろしくない部分が存しますし、その限りにおいて妻の激情も分かりすぎるほどに伝わってくる。
嘘、といえば、どうしてもネガティブなイメージで捉えられるのが一般的です。嘘をつくという行為、それは取りも直さず目の前にいる相手を騙すことに他ならず、この渡世において人を騙すという行為は好ましく受け止られていない。
しかしながら、常にいつもオールウェイズに正直である必要があるのだろうか?重ね重ね上の例になるけれど、例えば旦那が風俗に行ったという事実が厳として存在するとして、それを正直に妻へと伝える必要性はどこにあるというのだろう。
「私の経験人数?うーんと、4人……かな?」
これは、かつて僕がお付き合いしていた人の言葉。4人、という微妙な数字が僕の心を生暖かくシェイクする。フェラチオの匠、と称されてもおかしくないほどのフェラ・スキルを持った彼女だった。しかし、過去に彼女の上を通り過ぎていった男の数が4人であるならば、あるいはあのようなフェラの高みに辿り着くことも、不思議ではないのやも?僕は彼女の言葉を深く信じ、そしてその日からまた匠の技へと溺れていったことを記憶している。
後に知ったところによれば、実際の彼女の経験人数は30人を優に超えていた。僕と彼女が付き合っていたのは、未だ春の息吹も遠い19歳の晩冬の頃である。
経験人数は4人、それは明確なまでの嘘であった。けれど、おそらくあの頃、彼女の背後に30本ものチンコが眠っているという事実を直截に伝えられていたら、あるいは僕はEDになっていたかもしれない。道は前にしかない、という言葉はあるけれど、やはり過去があって未来があるという事実も否めない。そこにあって『チンコ30本納品済み』というカルマのパンチ力は、やはり相当にヘビーだ。19歳のガキのライフはとっくにゼロになりかねない。
この事実を一顧するだに、やはり優しい嘘、回避できない嘘というのも存在するように感じる。「そんなのは詭弁だ!」という言葉は飛んできそうだけれど、少なくともあの日、僕に対して
「経験人数?4人だよ」
とニッコリと答えてくれた彼女の配慮は、どちらかといえば尊い。正直に経験人数を伝えてくれたところで、かつて彼女がクラブで遊び狂っていた事実が消え去るわけでもなく、また僕が浅くない不快感を抱いたであろうことは火を見るよりも明らかだ。嘘をついたことは褒められることではないかもしれないけれど、過去を含めたそんな彼女のパーソナリティを見抜けなかった僕にしても、幾分か省みなければならない点もあるだろう。
大好きな彼女、その経験人数が30人を超えていた……という事実は、未だ童貞の喪も明けていなかった19歳の頃の僕の胸には、切なくそして苦しく響く。しかし不満ばかりも言っていられない。なぜなら、確かに彼女のフェラはグラミー賞のレベルに達していたのだから。それはおそらく『彼女に調教を施して下さった緒先輩方に感謝!』の世界なのである。
ヴォジョレーや初ガツオの例を待つまでもなく、人々が何かと新物ばかりを崇める傾向は昔からある。処女信仰というものを心に根強く抱いている人も世の中にはいる。いつだって『初めて』の男になりたいその気持ちは、同じ男である僕にだって理解できる。それは痛いほどに。
けれど、新品の皮革のジャケットよりも、幾年も着古したライダースの方がはるかに格好よく、そして単純な金銭的価額を超えた価値のあることも忘れてはならないのだ。人の数だけ歴史は存する。その年輪は、深ければ深いほど滋味の増すことだってある。比ゆ的にいえば、熟成期間が微塵もないただただ新しいだけの蓄肉は、ギチギチと固くてとても食べられたものではない、ということなのだ。もちろん、熟成させすぎるとただの腐肉になる、ということも忘れてはならないのだけれど。
閑話休題して、最初のお話。確かに妻に隠してコソコソと風俗に赴いた旦那の業は相当に深い。けれど、風俗に行った事実を正直に伝えたところで、果たしてそこに未来はあったのだろうか?全ては仮定の話になってしまうけれど、きっと妻としてもそんなことをダイレクトに伝えられたところで、結局悲しいし辛い。もちろん、だからといって嘘をついていい理由にはならないだろう。風俗に行ったことが辛いんじゃない、嘘をつかれていたことに傷ついただけなの……という主張を妻が行ったとしたら、それは十分に理解できる。旦那の行為は、一方的に「裏切り」と謗られても致し方のものなのだから。
けれども、僕がこんなことを頼む筋合いはサラサラないのだけれど、できればどうか男のチンポ・カルマというものを……何も共感してくれとは言わない!ただ、せめて理解していただければ――ララァ、こんなに嬉しいことはない。
ホントすいません、ダメな僕たちのチンポで。でも仕方ないんです。本当のところは僕らだって清廉な自分の姿を窓辺に置きたいんです。知らない間にそっと置いて帰って来たいんです。気がついてくれるでしょうか。手にとって、ああ、綺麗だと言ってくれるでしょうか。それとも、ああそれとも。
□花物語 −桜田淳子
「お前のこと、一生大切にするぜ」
「お前としかしたくない」
「お前以外はいらない」
愛する二人の間にあっては、こんな浪漫飛行なセリフを吐く瞬間というのもおそらく存在するのだろう。いや正直に言って、僕にもあった。累計73回くらいはあった。
しかしながら!である。批判を恐れずにいえば、政治家の公約と恋人のピロートークというものは、この世界において信じてはいけないトップ2であることを、改めてここに明言させていただきたい。
いや、確かにその時々は割とマジにそういうことを言ってるって感じって感じなんだけれど、世の中には『諸行無常』という言葉もあります。永遠はどこにもない、と彫りの深い人も歌いました。その時の愛は確かでも、それが生涯続くとは限らないですし、グラミー賞を受賞したほどの腕前を持つフェラチオ・マエストロを前にしては、僕らの決意なぞ風前の灯のように儚くたゆたうしかないんです。ホント弱虫でゴメン。全部チンポが悪い。悪いのは全部チンポだ!
息子の責任は親が負うものですね。チンポカルマを憎む全ての女性におかれましては、便宜上この僕をバリバリに罵ってもらって結構です。いや、むしろ激しく罵ってくれ!下さい!――と、これは僕の性癖。最近新世界に目覚めましてね。
否、僕のファジーな嗜好はどうでもいいんですが、やはり愛する人から
「ずっと一緒にいたい☆将来はお嫁さんにして欲しいにゃん♪」
と甘く囁かれてしまえば、たとえ当方に結婚する気がビタイチなくても
「おう、大事にするよ。お前しかルックできないよ」
と言うだろうし僕だってそう言う。そこにあって
「お前って家事もできないしネグレクトしそうだし、正直結婚とかマジないわー。あとタバコ持ってきて」
とか言えるか?!もちろん人間として真摯な態度であるのは後者だと思う。けど、そういう言葉は少々辛すぎるのではないでしょうか。
浮気にまつわる嘘を肯定する気はサラサラありません。風俗ないし浮気をしたその行為自体は明確に裏切りそのものです。けれど、罪悪感からそれを隠し通す行為、それを裏切りだと厳しく断ずることは、今少しのご容赦をいただきたいのです。
チンポの勢いから犯した、払拭できない過ち。時計の針は戻せない、けど!せめて今目の前にいる彼女の笑顔を曇らせたくない。そんな欺瞞にも似た優しさ……と言ってしまえば、それはあまりにも傲慢に聞こえることでしょう。ただ、言葉そのものは醜くとも不細工だとしても、嘘をついてでも二人の関係性を守りたかった気持ちは確かなはずだ、ということをここにお伝えしたかったのです。幾ら言葉を尽くしても、そんなものは到底免罪符にはならないけれど、免罪符にはなり得ないけれど。
「浮気しちゃったの!どうしたらいいか分からないの!」
罪の意識に耐えかねて、ただ己の苦しさから抜け出したいがためだけにそんな言葉を叫ぶ人もいる。しかしながら、そんなヌルいセリフは吐かなかった。嘘をついてでも己の行為を丸ごと背負って生きていく決意をした、というその決断を――少しばかり大事にしてあげたい気持ちになった秋の夜です。ああ、人って本当に弱い。
継続的に浮気関係を保っているチンポの人に関しては、一切の手心を加えなくていいです。最近は何やら「アベする」という造語を流行らせようとする気風が一部でホットなようですが、その亜流としてそういうメンズに対してはアベサダ的な見地に立って「アベ」してしまいましょう。法はその行為を許さないでしょうが、大丈夫。世の中はたぶん許してくれるはずです。さあ皆でチンポを切り落とそう。
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うん、アベする!アベする!今(*´∇`*)
今まであたし裏切りを笑顔で受け流してました。。。
僕、今のところ浮気ゼロですよ?
まあムラムラはしますがね!
モテないだけですわ…
ハハ…
浮気はする方もされる方も悪いと思います。一昨日彼氏がバイト先の女と寝ているのを見たわたしが言うのだから間違いない。
個人的には風俗くらいなら全然オッケーです。
通われると辛いですが。
それにしても肉さんの文は読みやすいです。
毎回ちゃんと面白いのがすごい。ホント尊敬します。
下に恐ろしきは肉欲クオリティ( ̄ー ̄)
まあ私ほど嘘で塗りかためたヤツも居ないケド。
ちんこ握ってダーイブwww
聞いてもいい答えなんてないのに。
彫が深い人wwwホント小ネタがいいwww
組み込まれちゃってるんだから仕方ないですネ。
どっかの誰かが「人間は嘘をつく生物だ。」って言ってた気がするなー
不貞な女性の場合はどうなるんでしょ?
えぐっときますか?
しかしなんか泣きそうになったよこの記事…。
取り上げてくれたんですね。
うーん、やっぱり男と女の視点はずれてる。
そう改めて思ったお返事でした。
ここに来ると時々「なるほどー、男はそういうかんがえるんだなぁ」と自分の価値観以外の情報が入ってきて
ほっとしたり、納得したり(笑)