先日、実家で父親と話しているといつの間にやら『夢』の話になった。僕の夢ではなく、父親が今抱いている夢の話。
「俺は、できたら技術後進国に行きたい。東ティモールやソマリアに行って、そこにいる人たちに自活できるだけの技術や知識を与えたい。結果的にそれはムリかもしれない。けどな、俺はチャレンジしたいんだよ」
そう語る父親の目はギラギラと熱くたぎっており、だから僕は父親が本気でそう願っているのを感じ取った。父親も今年で54歳になるが、その歳になってなお人生における目標というものを抱き続けている姿に僕は心打たれる。人の目はどうして前に付いているのか?それは前へ前へと進むためだ。そして父親が前に進もうとしているのならば、僕は全力で応援しようと思う。頑張ってほしい!
その瞬間、父親の話を脇で聞いていた母親の友人(♀)がキョトンとした顔で口を開いた。
「そんなところに行って、一体何になるの?日本じゃダメなの?」
お、奥さんさぁー!
「大体どうして○○さん(父の名前)がそんな所に行かなきゃいけないの?日本でも十分暮らしていけるじゃない。そんなこと言うのって、男の勝手じゃない?」
気持ちよくサルサを踊っているところに、次々とバケツで冷や水をぶち撒けるようなご無体なお言葉。僕と父は言葉を失う。おそらく僕らは『そ、そんな!急にマジレスされても!』というような顔をしていたであろう。
「だってそんな所に行ってもやりたいことが出来るとは限らないじゃない。何にもできずに終わることだってあるかもしれないでしょ?それなのにどうして海外なんかに行かなきゃならないわけ?私には全然分かんない」
「ねえ、そういう所ってクーラーとかあるのかな?もし私が行くなら、広い家で天井にファンとか付いてるとか、そういう家がいいなあ」
オイ!何を言っているんだあんたは!!ここでようやく分かったのだけれど、どうやらこの人は父の夢を聞いて、即座に
『もしそこの場に自分が同行するならば』
という前提で勝手に話をに進めていたようだ。なぜそんなあり得ない前提を、この人は、嗚呼この人は。
確かに父の夢は少々突飛ではあるかもしれない。傍から見れば、父にはこれまで築き上げた日本での付き合いもあるわけだし、またその方からすれば『豊かな国で享受した利便を捨てるなんて信じられない!』と思う気持ちも想像できる。
しかしながら、夢くらい好きに語らせてくれてもいいじゃないか!かつて真心ブラザーズというバンドは『素晴らしきこの世界』という曲の中で
「♪夢を見る前に現実を見よう」
と歌ったものだが、それでも夢を見ることで現実を生きる活力を得ることができるのも確かだ。キラキラと目を輝かせながら「僕、大人になったらお医者さんになりたい!」と語る少年の言葉は、等しく尊い。だのにあなたは、そんないたいけな少年に向かって
「今のお医者さんはすぐに医療過誤で訴えられるからねー。慢性の人材不足で医療崩壊も起こり始めているし。悪いことは言わないわ、公務員になりなさい」
って言えるのかよ!?えっ、言っちゃうの?マジで。すごいな。
以前の日記でも書いたけれど、女性というのは男性に比して少しだけリアリストだ。将来を見据えしっかりと地に足をつけ、そこからささやかな夢や理想を胸に抱く。毎日の生活を、少しだけ豪華に。ちょっとだけ豊かに。分不相応なことを夢想することはあっても、それを実現するために過度の努力を払うことはあんまりない。
もしかすると彼女たちは、生活のちょっとしたところから幸せを見つけるのが上手いのかもしれない。逆に男は、ほんの小さな幸せを見落としがちであるような気がする。もちろんそれはひどく感覚的な話だけれども。
そんな彼女たちにあって、今あるささやかな幸せをかなぐり捨て、生活の安定があるかすらも危うい場所に自ら飛び込むという行為は理解し難いものだろう。それが50代を迎えた頃の話であれば尚更のことだ。自分自身の問題としての病気やお金の心配は、いくら考えても尽きることはない。
それでも、僕には父親の気持ちがよく分かる。常に薄氷の上を歩くような、それでいて成功すればたまらないカタルシスを得られるようなことにチャレンジするその精神。
見返りは少なくともそれでいい、お金なんていらないぜ!俺は俺がそうすることがたまらなく格好いいことを知っていて、そいつは友達だって認めてくれるのさ。それ以上の幸せが男にあるのか?!……と、概ねこんな感じのマインド。それがいわゆる男の浪漫なんだ。笑っておくれよ。
自分にしかできない、代替性の極めて低い、『職人』と称されるようなストイックな生き様に、男は一生ロマンを感じ続けるのだ。花火師が黙々と10尺玉を作るその姿に、刀鍛冶が汗を流して鉄を打つその息吹に、陶芸家が才能を賭して轆轤(ろくろ)を回すその指先に、いつでも僕らはたまらないシビレを感じるんだ。そこにあってお金や安定なんてどうでもいいはずだろ!?もちろんその先に安定があったら、更にいいけれど。
昔から僕は職人になりたかった。それは何も職業としての職人に限らず、もっと単純に
『この仕事はあなたにしかできない!』
という意味での職人で十分なのである。たとえ刺身の上にタンポポを置く仕事であっても、1秒間にタンポポを100個置けるスキルを具備しているのであれば、それは十分職人たり得るのではないか!?荒野を走るウルフのような瞳で、音を速さで刺身の上にタンポポを置きまくる老練な男の姿!想像してごらんなさい、めちゃくちゃ格好いいと思うよそれは。
職人になるには、おそらく技術よりも努力よりも何より『自分を信じぬく力』が大事になるだろう。AV業界には加藤鷹さんという偉人がいるが、彼は間違いなく職人の部類に属するであろうことに異論は認めない。
彼の歩んできた道が決して平坦なものでなかったであろうことは容易に想像できる。道中、周りからの心ない野次もあったはずだ。己の体力の限界を感じたこともあったのではないか。一般的に『下賎』とされる職業に従事される鷹さんにとって、頼るべき友人も周りにそれほどいなかったかもしれない。そこにあってすがりつけるのは、本当に小さな小さな『自分』という存在のみなのだ。
そして道なき道を歩き続け、彼はいつしか孤高の頂に上り詰める。その地平に立っているのは、今では鷹ただ一人だけ。そう、鷹はいつしか『鷹』となり、大空に高く高く舞い上がったのだ……って、ほら!めちゃんこ格好いいじゃないですか。これが職人の滋味なのであり、BGMはどうか『地上の星』でお願いしたい。
「でも、やってることは所詮手マンとセックスだけでしょ?」
手マンとセックスだけ、だから何?じゃあ逆に聞くけど、この世の中に本当に人を幸せにできる仕事が一体どれほどあるっていうの?あるいは手マンとセックスのみで何十年も生きていくことがどれだけ大変なのか、少しの想像もできないもんだろうか。女性を快楽に導き、男性に夢と希望を与え、鷹はベンツを乗り回す。その輪の中において不幸せな人物は一人としておらず、だからその三角形は確実に美しい。
そんな職人たちに僕は強い憧れを覚える。他人からの信頼を得て
『あなたでなくてはダメなんだ』
という言葉を勝ち取るのは決して容易ではないだろう。けれど、僕のライフはまだビギンしたばかり。これからの努力次第できっとその地点にまで辿り着けるのではないか?結果としてダメな時もあるかもしれないけれど、まずは自分を信じることから始めてみたい。そして僕は、遥か彼方に位置する職人の高みへと。
ということで、オーン!自分を信じるためには、まず自分が生き続けなければなりません。そんなことって余りにも当たり前すぎる事実であり、もっと言えば『生きる』とは即ち『ご飯を食べる』ということです。業の深い僕らは、夥しい数の生命を踏み台にしてしかこの世を歩くことができないのであり、だからすまん、家畜よ許せ。
そんなことを思いながら銀行に向かうと、ATMの画面の向こうで口座の残高が0円に向かって浪漫飛行をインザスカイ。畜肉どころかもやしの購入も危ういという体たらく。このままでは、自分を信じることすら、ままならぬ。
仕方がないのでトボリトボリと家に帰り、力なくキッチンのドアを開け民主党の小沢党首のような色のない目でパスタを茹でると、それを塩コショウで黙々と食べた。動くと余分なエネルギーがかかるので、ベッドの上に寝転がって静かに瞑想する。こうすると全然お金がかからないからマジでサイコーって感じ。この行為は今、僕の中で静かなマイ・ブームです。
僕は気付く。自分を信じるには、まずお金が必要だってことに。ロマンでカロリーを補給できるの?夢を信じてたらガスが復旧するの?そんなわけあるはずないですよね。まずは目先の金、マネーが必要なのは義務教育経験者なら誰でも知ってる当たり前のファクト。僕たちはみみっちく他人の箸を叩き落してでも、飯を食っていかなきゃならないんだ。綺麗ごとはやめてくれんか。
金を稼ぐ。そうなるとやっぱりここは……油田狙いか……。あるいは金山でも狙いに行くか……。どちらにしても必要なのは……ツルハシだよな。
さてようやく今日の本題です。
ツルハシと言えばこんな逸話があります。
>かつて、カルフォルニアのゴールドラッシュ全盛時代に、最も大儲けをしたのは、金を掘り当てた人ではなく、金を掘る坑夫に「ツルハシとシャベル」を売った者だという話があります。
分かりにくいですがこの逸話が何を言いたいのかといえば『ツルハシとシャベル売ればマジすげー儲かる』ということです。話の構造上、少々複雑なロジックでそのことが見えにくくなってはいますが、僕くらいのIQになるとチョイチョイですわ。
錬金術を発見したところで光の速さで行動開始。まずはツルハシを仕入れるところから始めようと思い立ち銀行のATMにインした。すると、すわ!これは一体いかなる禍事なのか、預金残高が0に向かってウルトラソウル(ハイ!)。ツルハシの幻影が僕の前から遠ざかった瞬間だった。
恐怖すべきは出る杭をひたすら打とうとするこの気風よ。マジなんなんですかねジャップの野郎どもは……よほど一人勝ちされるのがお嫌いらしい……だったらあんたらも売ればいいじゃん……ツルハシ売ればいいじゃない……ヨーイドンで競争しようよ……お前らはいつもそう、いつもそうだった……。
そんな妄言は捨て置き、現在本当に金欠まっしぐらです。何でこんなに金がないの?と思ったら、いかんせん心当たりがありすぎた。主な理由はユーロ高のせいです。欧州がねー。
比較的聡明な僕は、全く金が必要とならない世界をついにサーチ&ファインド。どうやらその世界を経れば、サンスクリット語で『RAI-SE』と呼ばれる非常にステキな世界へとトリップできる、と尊師がチベットで語っておられたので、僕はこの際尊師のお言葉を信じてみたい。何やら蓮の花とかたくさんあるらしいよ。2ちゃんの涅槃板から仕入れた情報によると、いなくなったおばあちゃんとか江戸時代の先祖などにまた会えたりするんだって。うひょー、切腹の作法とかご教授願いてえー。
ただ、2/3ぐらいの可能性で川辺で延々と石を積まされる、とかいう底辺のジョブを命じられることもあるらしい。職場名は賽の河原。ま、始まる前からくよくよ悩んでも仕方がないでしょ。
ということで、夏が終わり秋が来ました。この秋はみんなで人生オフ会へと洒落込もう!別府よりかなり本場の地獄巡りツアーとかマジでレジャーって感じですよね。旅行期間は大体1万年くらい?なるほど、ハッピーマンデーか。さあこの秋は皆でレッツ南無三。
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来るべき日の為に、お金は貯めとこうと思います。
でも確かに納得です!
私は金脈よりツルハシを選ぶ当たり、ロマンを追えなさそうです…
肉さんはまだ、苦痛の段階って言うことでインジャネ?と、宿題何にもやってない俺が偉そうに言ってみる。
秋オフ行きてえ。
私も昔お世話になったもんだ。
素パスタは金かからんからいいNE!
…体壊すけどな。
金欠辛いですよね。
でも自分に負けないで☆!
肉欲様とだったら,私『RAI-SE』について行きます(LO'V`E)♪
身体1つで金を稼げる方法が残ってるじゃないですか!
オバサンに抱いてもらいなよ。
さぁ、オバサンでも勃起できるスキルを磨こう!
Let's涅槃v
肉欲さんなら閻魔大王ともコスプレ飲み会で盛り上がれそうvv
今からでも遅くありません、家庭菜園を作るんだ・・・!!
懐かしい…
ちなみに刺身のアレはタンポポでなくて菊じゃよ……
あ、医者志望の者です
でも夢を持つのはいいことですよね。僕にはちゃんとした夢がないんで、肉さんの親父さんのように大きい夢を持てるというのはうらやましいです。なんにしても加藤鷹は凄い。
女とやれてRAI-SEにも近くなって一石二鳥。
ってそこじゃなかったわ(o_ _)o
肉さんのその溢れ出るマインドの先には、きっと果てしない野望があるんですね(o^-^o)
ぁあ〜\(^O^)/
肉棒カムヒァァァ(`▽´)
塩コショウパスタは流石に、むごい。
義務教育は受けろ→高校くらいは出ろ→今時大学くらい行け→勤めながらやりたいことをやれ→現在。
書いてて凹んできた。ぬぅ。
自分にpassionが足りな(ry
ただしオフっても地獄の沙汰まで金なんすよね…
やべー・・・一大ビジネスの予感がマカビンビン
ちょっと預金おろしてくるわ