実家に帰るとうちの母とその友人が
「どうして人は結婚するのか?」
という、50代の女性のトークとしてはいささかフレッシュに過ぎる議題に取り組んでいるのを目撃した。僕はその会話を聞いて即座に「やっぱり経済基盤の安定じゃないですかね!もしくは退職金とか」といった類の正論そのものをぶつけようかとも考えたのですが、中々どうして23歳の小僧がそんなことを言っても一蹴されそうだったので僕は俯いて酒を飲んだ。
こと僕に関して言えば、結婚どころかここしばらく彼女もいないという体たらくなのですが、世の中のカップルたちは一体どのような手法を以て己が恋人をゲットしたのでしょうか。
もちろん僕にしても彼女がいない時を除けば常に彼女がいたわけであり、だとすればその時々の彼女をどのようにして篭絡したかを思い出せば、必然的に次の彼女を作る手はずも見えてこようというものなのですが、僕が欲しいのはそんな内省的な訓示ではなくもっとリアル、皆さんからのナマのお話が聞きたいんだ。大事なのは今、ナウなんだよ。だって過去なんてどうでもいいはずだろ?
最近は人間関係について深い考察を与えることが多く、その中でもとりわけ女性の心理をいかにして掴むか、というテーゼは僕の中で非常にホットだ。僕も男性として生まれた宿命として、どうも女性の心理というのは理解に苦しむ部分がある。もちろんそれは女性側からしてもそうなのだろうけども。
たとえば僕が以前付き合っていた彼女。その彼女は陰毛自体はまるでスチールウールが如き強靭さを誇っていたのだけれど、それ以外は非常に雅な娘で、正直に言ってパンツを脱がすその瞬間までは「ハハ、まさかこの娘の陰毛がスチールウールだなんて、そんな」と楽観できるくらい雅な娘であり、その彼女は料理も上手く、頭脳も明晰。僕みたいな場末の痰壺のような男には全くそぐわないような女性だった。僕は彼女に――身分違いの恋をした。
そんな彼女がウンコをするところを見てみたい。
唐突にそんなことを思ってしまった僕を誰が咎められるだろうか。
それは別段性癖云々などではなく、純然たる知的好奇心から発せられたマインドであった。なぜなら僕は生まれてこのかた、女性がウンコをするところを見たことがなかったのだから。見えないものは信じることができない、そんな思いは普遍的なものでしょう。あくまでも学術的な側面からの、ウンコ。4年前の僕はそんなことを思った。
ただ、これは一流の学者としての性(サガ)なのかもしれないけれど、僕はあくまでも偶発的なウンコ行為の監察を望んだ。極めて穏やかに、たおやかにウンコを大放出している彼女の姿。それは幽玄、という概念にも似ているかもしれない。突然彼女がインした便所に押し入り、辻斬りのようにウンコを監察する。最近の言葉で言えば、サプライズというやつだろう。
僕が彼女の家で手塚治虫の「どろろ」を読んでいた時のこと。その傍らでフジの「こたえてちょーだい」を観ていた彼女は、画面が河合俊一に切り替わった刹那、突然何も言わずに部屋を出た。その時僕は確かに霊感を覚える。彼女は確実に、ウンコに行ったと。僕は静かに「どろろ」を閉じた。
ピッチリと固く閉ざされたトイレのドア。見慣れたはずの光景なのに、今日はやけにプレッシャーを感じる。口から摂取した食物が胃液にまみれ分解され、吸収されなかった物のみが腸内に運ばれ、それでも残ったまさにゴミクズ――それは一般に【便】と呼称されるそれ――が、大腸あるいは直腸から再び外界にリボーンしようとしている。それはまさしく永久機関?僕の心は千々に乱れた。再び外に排出するなら、そもそも食物など摂取しなければいいのに――そんな思いは、もしかすると「苦しむために生きていくのなら、いっそ死んだ方がマシだ」という終末思想にも似ているのだろうか。分からない、今の僕には何も。
「たのもう!」
議論にピリオドを打つために。
僕と彼女の関係性に新境地を見出すために。
僕はコインを駆使してトイレの鍵を破壊すると、勢いよく彼女が座するトイレのドアをこじ開けた。レッツスタディ・ハウトゥダイベン。
「……出てってよ」
目の前に、修羅がいた。目はギラギラと輝きを増し、頬はほんのりと紅潮している。そこに漂っていたのは臭気……いや、あるいは瘴気?どこか懐かしいようなそれでいて切ないような芳香が僕の鼻腔を音の速さで貫く。それにつけても彼女の孕むその怒気よ。明らかなる敵意が僕に向かってきている。でもそんなの関係ねえ!僕はこの世の神秘を知る義務があるんだ!ウンコ出せ!
「出てってって言ってんでしょ!!」
破壊神・シヴァ光臨。寸前まで彼女であったはずのその人は一瞬にして悪鬼羅刹へと姿を変え、僕に最大級の殺意を向けてきた。殺される!僕はアニマルの本能でそんなことを感じると「ごめん、間違えた」など、明らかにウソと分かる言葉だけを残して被験者の座す部屋を後にした。
今を以て僕には分からないのだけれども、どうしてセックスはよくてウンコはダメなのだろうか?先にも述べたように、僕にとってのウンコというのは端的に『輪廻』という概念を具現化した存在でしかない。食物を口にし、それを排泄する。永遠と続く因果の輪(リング)、その行為は絶対的に尊い。偶然人間界では『ウンコ』という間の抜けた名前が与えられているけれど、ここはいっそ『ダライラマ』とかそういう名前にしてもいいくらいだと思っている。やべ、ダライラマ出そう!今日ダライラマいっぱい出ちゃってさー、とかそういうバイブス。素敵じゃないか。
翻ってセックスという行為。あれは一体どういう料簡なのか。もちろん生殖活動としてのセックスは美しい。なぜならば我々には子孫を繁栄させる責務があるのだから。というよりも、そもそも生殖活動のことのみをセックスと呼ぶべきなのであり、ひたすらに快楽を愚求してコチンをマンコにアウトインアウトさせる行為はもはやセックスではない。それはただの『精子殺し』だ。人類の可能性を奪う行為だ。
だからその限りにおいて、セックスという言葉は前者の生殖活動的な行為にのみ与えられるべきであり、薄っぺらな愛を確かめ合うためだけに精子を虐殺しながら快楽を求める行為はもっと別な名前を与えるべきだろう。そうね、例えば膣こねくりまわし大会とか。昨日彼氏と膣こねしちゃってー、とかそういうテイスト。この辺はマジどうでもいいって感じなので先を急ぎます。
とどのつまり、神殺しにも似た精子殺しのような行為は容認しておきながら、仏教的側面から見れば非常に得の高い行為(≒ウンコ)を見られることは認めがたいとするその理由は何なのだろう。
「いくら恋人だからって最低限のモラルは守るべきじゃない?」
そんな声が聞こえてきそうだ。でも、あなたがモラルを唱えるならば、僕はアナルを唱えたい。平等、という概念を考えるならば、モラルもアナルも等しく尊重されるべきではないでしょうか。そうであるとするならば、やっぱりウンコは見られてもいい。
初手から「いやー、彼女のウンコを見ようとしたら鬼のように怒られましてね。ハハ」ということだけを声高に叫んでしまうと、即座に皆さんから「変態……!」という言葉をぶつけられそうでしたので、このようにくだくだしく僕のカルマを説明させてもらいました。このように考えれば、何も僕の欲求は異端などではなく、極めて自然なものだとお分かりいただけたのではないでしょうか。まあ便宜上今回の話はウンコにご登場賜ったのですが、それは別にウンコじゃなくてもよくて、彼女の卒業アルバムとか彼女の実家の手料理だとかいう部分でもいいです。つまりナマの、本当の意味で『素』の彼女を見たかったという僕の気持ち。そのベクトルがたまたまウンコに向いてしまった……そしてその気持ちは彼女に理解されなかった……というセンチでサッドなお話だったんです、今日の日記は。昔から言うじゃない、ウンコを見ればその人の育ちが分かる、って。トイレは店を写す鏡だ、って。ホントにそうだとするならば、ホントにそうだとするならば。
ということで、きっと僕に彼女ができない理由というのは世の中にあまりにもウンコを見せることを嫌がる女性が増えてしまったからに違いありません。もちろん価値観の違いはあっても仕方ないのですけれど、ハッキリ言ってウンコなんて全然恥ずかしい行為じゃないんだよ。だって僕なんて毎日してるもの。それも子供の頃からずっと、欠かさず23年間だぜ。いわばウンコ界の大家。その大家を前にしてウンコが恥ずかしいなどとよく言えるなこのこわっぱどもが。こちとら23年選手なんだよ。ウンコなど、星の数ほど見てきたわ。
けれど、もし唐突に僕の目の前に「これ、あたしの気持ちです!」なんて妄言を吐きながらウンコを差し出すメスがいたとすれば、光よりも早くそのメスをK察に突き出す気概です。そんなのって当たり前のことでしょ。親と子でさえ分かり合えないこの世の中にあって、赤の他人にウンコを見せるとか何考えてんだ。お前はそこに何を求めているんだ。
僕は普通の恋がしたいんだ。
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やっぱり肉さんのテキストはおもすれーwwww
二度三度と試みたものの、ドアを掴まれて開けられなかったよ
ん?俺?えぇ変態ですよwww
おしっこも気になるところ。あれ?こっちは結構普通だったりするのかな?
俺じゃないですよ
殺されるかと思いました。
二本前のエントリがちゃんとブロセスからプロセスに修正されていた件について。
僕は見せたくないけども。
ずっと愛しているので、愛する人のウンコする姿を
見たいほど愛しているというのは解る気がします
彼がトイレ中のドアを開けることは二度となかった・・・。(まだしてなかったから臭気は無かったはず)
殴って別れます(^ω^;)
元カノさんは優しいですね…
きっとその人のうんこは汚いうんこだから嫌ってしまう
きれいな うんこしかしたことない人は
うんこがすき
その友人は真性なので目の前で出されないと
ことが出来ないとか。
肉さんがその彼方の人にならないことを祈ってます。多摩川から
今日も良い1日を。
ウンコはかなりハードル高いですよ。
普通はレデーが入ったってだけでも最低10分は入室しないのがマナーな時代だぜ?
それを脱糞をしてるとこを拝みに行くなんて・・・8回はイケるな?
クソミソってことだろ?
ξ
これで気が済みましたか?!
この手段なら実に自然に見られると思いますvv
恋人欲しいなら考えるよりまず行動だろう・・・・と言う正論を言おうとしたけど一蹴されそうだから俯いてオナニーしておきます。
クソカタス\(^O^)/
なんて思われたら死にます
日記が下ネタばかりですね
下ネタでしか笑いをとれない男性は情けない
ですよ。
見ずして無限に広がるうんこに思いをはせる
ロマンを感じませんか
ウンチョスはカンベンだな!!(笑)
教えて下さい肉さん!!!
ウンコは別腹って事で・・・
このど変態。
汚い私を見られたくない(きれいなのに…)
嫌われないという保証がないから恐い
との理由で俺はウンコタイム&ションタイムを見せてもらえなかったです
チョット深い意味もなく拒否しすぎだよねェ
大衆は流されすぎ
結局見られなかったけど。