思えば僕がこのようなブログを始めた切っ掛けとして、かつてテキストサイトといった文化があったのですが、それはある程度さて置きましょう。掻い摘んでいえば
『テレビなんてファックオフ、ネットこそが至高、お前ら正座して俺らの言葉を読めやカスどもが』
といったムーブメント、そういったものの集大成の一種として燦然と輝いていたのがテキストサイト、そのように位置づけられます。分かりませんが、僕としてはそのように位置づけております。
テキストサイトの歴史については様々なサイトなりなんなりがまとめておられるので、興味のある方がいれば(まあそんな人がいるとはまるで思えないのですが、一応)僕が今更語るまでもないので、説明はそちらに譲っておきたいところであります。
で、それで思うんだけれどもさあ、現状、かつてのテキストサイトなどを運営してた連中なんていうのは33歳くらいから42歳くらい、まあ別に50歳とかがいてもいいけれども、そういう連中がいるわけだろ。何してんのよ。何してくさってんだよ。アホなのか?テメーらが耕した土壌を好き勝手踏み散らかされて、それで良し!みたいな感じなんですかねー。マジ、そういう風潮、ファックだね。
ムカつくんですよね。ホント。なんでムカつくのかっつったら、これはこれを読んでいる若い人たちに言いたいんだけど、俺とか18歳の頃にテキストサイトを読んでたんだけどさ、あいつらクソほど排他的だったんだよ。凄かったぜ。無断リンクは失礼、とかそんなレベル。まあ、それはそういう土壌だったから仕方ないわけで、今の価値観で過去を語るのはよろしくねえよ、でも、そういうカルチャーだったんだ。骨太だろ。俺はそういう骨太はカルチャー好きだったしね。
で。でだ。お前らいま何してんのよ?ア?あの頃あんだけインターネッツで縦横無尽に暴れくさってたくせに、いま、何してんですかね。あの頃、意味もなく、それでも血気盛んに「文中リンクはアクセス乞食!」なんつって暴れ狂ってたのに、今は何をしてらっしゃるんでしょうか?昨今のインターネット事情に一家言がない、とでも?
「時代が変わったから……」
アンタたちは賢しいだろうから俺は言いたくないけど、変わったのは時代でもあるしテメーらでもあるわけだろ。それはそうだろ。どっちも変わった、ってなら、絶対値として相当変わるじゃねえか。なんだよそのクソつまんねー妥結みたいな話はよー。そういうのを聞きたいわけでも見たいわけでもねえんだよ、こちとら。自分も他人もバカにしてんじゃねえわ。
『ハ?テメェが書いただけの日記に広告をつける?そんな銭ゲバ許せるか!!』
あったでしょ、そういう初期衝動。今考えたら狂った感じではありますが、返す返すも今の価値観で過去を語ってはならない。あの時はあの時の感慨があったわけだ。あの時のさじ加減では『いかなる手段であろうともネットで金を稼ぐ=悪』みたいな、そういうロジックがあったわけでしょ。そんな機運がなかったとは、決して言わせたくない。
ちょっと脇に逸れてしまった。別に金を稼ぐ、それ自体が悪い、と言いたいわけではない。ただそれに見合うコンテンツを作れ!という気風があったよね、という話だ。そして、そういう気骨のある方々が、俺が青春期に見ていたインターネットには大多数を占めていた、とそれだけのことでしかない。
ただ、そういう気骨のある方々は、俺の見える範囲でいえば、もうほとんど、いなくなってしまった。存在はしているけれど、俺の認識の対象としては、全て消えてしまったと、そう言わなくてはならない。
懐古主義なのだろうか?そうなのかもしれない。旧態依然としているのだろうか?そうなのかもしれない。だって仕方がないじゃないか。在り方としては昔の方が確実に面白いんだもの。チャンネルは増えた。それは確かだ。しかし選択肢が増えたことが質的向上をもたらしたのか、といえば、俺は絶対に首を横に振る。最適解はどこにもない。それでも俺は昔ばかりを見てしまう。それは俺が愚かだからなのだろうか。
そんなわけはねえ。変わったのはあいつらだ。テキストサイトを書いてたあいつらだ。あいつらは結局ミーちゃんでありハーくんであっただけだ。俺が輝いて見えたあいつらはただのクソのカスでしかなかったと、それだけのことだ。意味も矜持も何もなく、ただ若さの無軌道さからのエネルギーで書いていた、それを俺が星と見間違えた、それだけの話でしかない。俺もアホだった、あいつらもアホだった、この話はそれだけでしかない。
星はしかし、綺麗だった。それは、まあ、言わせてもらいたい。
だからこれは愚痴だ。最初から最後まで愚痴でしかない。インターネットは日向の存在になった。そしてテキストサイト。あれはインターネットが日陰であった頃に咲いた、場末に咲くカマドウマのような向日葵でしか有り得ない。
でもそいつらは調子に乗ってた、ものすごく調子に乗ってたんだよ。そのあり方は洒脱で、オシャレで、とても悔しいくらいに流麗で、面白くて洗練されてたんだ。
お前らどこに行ったんだよ?このクソボケが
こんな状況を是としてんのかよ?アホか?テメエら
ムカつくんですよね、単純に。
今よりずっと楽しかったインターネットを知ってるくせに何もしねえ人らがいるのが分かるから。それは俺の虚妄なのかもしんねーけど、でもそんなことはねえ、絶対未だに面白いおっさんとかたくさんいるわ。色々守るもんとか価値観を猜疑的に見てるのかもしんないけど、そんなもん度外視して掛かってこいよ、バカが。
じゃねえと俺レベルのテキストでも面白い、なんて言われてしまうじゃねーか。こんなに恥ずかしいことは、ねーんだ。俺はずっと恥ずかしくてテキスト書いてんだ。申し訳なさでいっぱいなんだよ。
願うことができるのであれば、皆様が、再び、画像とかがない場所で、文章とか言葉遊びで、色々、出来るようになるのであれば、今はクソとなってしまった皆様の後輩として、望み臨むところであると、そう申し上げます。
いろんなコンテンツから表現できる時代に、やはり全体的に過疎ってきてる傾向があるのでしょうか
でも昔の人気だった人がツイッターをしているのをみるとテンションあがりますね
紅白日記合戦とかめっちゃ面白かったのになぁ。
文章に対して真剣に向き合ってて、でもだからこそ限界きめないで常に磨いていたがってるてきな雰囲気がすごく好き
ロッキーザファイナルが出るって聞いた時は興奮と感動と少しの不安を感じました。見た後残ったのは興奮と感動。久々にここを見て更新があることに興奮と感動と少しの不安を持って記事を読み、読んだ後、安堵と郷愁。
10年前、夢中になって読んだすなめり。毎日0時前にココアを入れて更新を心待ちにしてた、肉欲企画。ちっとも変わらないものが目の前にあるのに、感じたのはあの時の興奮ではなく、郷愁。おふくろの味、酔いどれが繰り返す昔話、古き良き◯◯、名作コレクション、変わらないものを求める男のロマン。昔は良かった。……昔は良かった?
22歳になった今、PCを何回か買い替えてきましたがブックマークにはこの肉欲企画がずっといます。
肉さんはぼくにとって青春時代からの星であります。
僕にとっては変わらない星なのです。
にくさんもそうですし、僕も含めたみんなが
あの頃はみんな、各々が尖ろうとしてましたね。
今は、みんな丸くなった気がする。守るべきものが増えすぎちゃったのかもしれませんね。
肉ちゃんも昔ほど更新せぇへんようになったこと、俺はここで愚痴らせてもらいたいね!
けど、肉ちゃんの更新は減ってもセンスはピカイチやで!
次の更新も楽しみにしてるでぇ〜
今はすぐに反応を示さないと乗り遅れ、楽しみが半減してしまうツールばかりですから
時間に余裕のない人は面白くない物しか見れないとは悲しいです
肉さんの記事、いつも楽しみにしています
同世代の人間として、とても禿同。
つか、懐古厨と呼ばれる人種って28〜32くらいに集中してるような…。
こういうテキストの小気味良さがすごく安心します。
集客力も説得力も容易く手に入る
しかも文章を書く時間さえ不要
私はこれに絶望した敗北者でした
こんなご時世でも血の通った記事を書かれる貴殿を尊敬します
こういうこと、真っ直ぐに書いちゃう人だからなんだろうな。
今の人はこれからずっと、今の文化が一番輝いて見えるのでは?
寂しいけど、時代なんでしょうか