その2
その3
その4
肉欲「腐女子的にはさぁー、俺って受けなの?攻めなの?」
そよさんとのオフの前日。僕は半ば以上酔っ払った頭で目の前にいたガールに問うた。目の前の女子は瞳をぱちくりとさせ、一瞬の逡巡の後に力強く口を開く。
「総受けですね!」
・・・
※総受け=作品中の、どのキャラクターとカップルにしても必ず受けになると思われるキャラクターをいう。例:ガチムチティ×肉欲、Y平×肉欲、taks×肉欲、AAなにっき×肉欲、これらの場合全てにおいて僕はケツを掘られる側でありTDNであり「汚い穴だなぁ」であり「ンギモッチイイ!ンギモッチイイ!」であり「お、お兄ちゃんイサキは?イサキは獲れたの?」の側になる、という意味です。
・・・
まず目の前の娘さんの紹介から始めなければなるまい。彼女の名前は鋼子。生粋の同人作家さん。10日のオフ会で知り合ったDOGちゃんという女の子の彼女だ。繰り返す。彼女だ。深くは言及すまい。
かいつまんで説明すると、オフ会に来たDOGちゃんは元より、彼女の鋼子ちゃんも肉欲企画の読者であったらしく、鋼子ちゃんとしても僕こと肉欲に会うことを渇望、折節時間が合ったので、だから上述したやり取りは14日の夜、僕とまくらさんと鋼子ちゃんとDOGちゃんの4人の間で展開されたものだ。
正直、自分は攻めなのだと思っていた。けれどその思いはよく考えてみると何らの根拠もないただの虚妄、あるいは願望にしか過ぎなかったのだ。なぜって、目の前の腐女子(ハガレンBL作家)に完膚なきまでに総受け認定されてしまったのだから……。思わず脳裏に母(美智子)の顔が浮かぶ。息子は元気です。
しかしここで素直にホイホイと従う俺じゃない。俺が総受け?アボガドバナナかと。ベッドの上じゃあ壮絶にSっちゅー話ですわい。ウラッ!生意気な口を聞いとるアワビはどいつや!僕は反撃を試みた。
肉欲「いや、でもさあー、もしかしたら攻めかもしれんや」
「総 受 け で す !」
いや、国家錬金術師には逆らえねーよ?僕は力ない声で「そうですか」と呟くと、黙って焼酎の湯割りを飲んだ。もうどうでもいいよ。受けとか攻めとか、そういうの。
その後も鋼子ちゃんは「誘い受けってのはですねえ……」とか「肉欲さん、誘われ攻めってのはつまり……」など、TPOという概念を完全にレイプするような勢いで僕に同人レクチュアを始めた。僕もどちらかと言えばそういう話は嫌いじゃないっていうか、好奇心は旺盛な方ですから、素直にフムフムと耳を傾けた次第です。ただまあ、その飲み屋というのがまくらさんの行きつけの、ちょっぴりイカした感じの居酒屋だったという点が気になったといえば気になった点ですが、まあ些細な問題ですよね。
肉欲「そういえばさあー、俺もブログの方で戯れに神木君の話とか、そういうホモネタ書いてるわけじゃん?」
「ええ」
肉欲「ああいうのって、腐女子さん的にはどうな」
「甘いです」
肉欲「(;^ω^)え」
「全 然 甘 い で す !」
まさかの大説教。「あんなのお話にもなんないですよ!」といったニュアンスのカミナリが大阪に轟く。僕は場末の子羊よろしくブルブルと震えながらその説教(≒アドバイス)に耳を傾けた。ガタガタと震える肉欲、血走った目でホモ論をぶつ鋼子ちゃん、引きつった顔のまくらさん。まさに大岡裁き、これぞ三方一両得です。いやー、得がたい夜だったわー。
・・・
大阪には17日までおりましたが、大きなイベントは15日のそよさんとの出会いでおおよそ終了しておりましたのでその他は割愛。飲酒だけはキープオンしていたのだけれど、次第に体調が悪くなるのをひしひしと感じました。まあ仕方あるまい。
( ^ω^)「さ、て……」
この表情⇒( ^ω^) を見ていただければお分かりかとは思いますが、ようやく肉欲マン遊記・東京編のスタートです。中々スムーズな導入を為せたのではないか、と自負しています。この辺の老獪なテクニックはやはり容易には身につかないっつーか。
3月18日、TOKYO・中野。この日僕は肉欲オフ会@東京を催した。降り注ぐ寒風が僕のアヌスをキリリと引き締める。今宵は一体どんな猛者どもが集まるのだろうか?そのような期待とも不安ともつかない思いを胸に携えながら。
「肉欲さんですか?」
最初に僕に声を掛けてきたのは、テキスト界の大御所ことオレイズムのヨッピーさんだった。本来なら僕みたいな場末の野グソが声を掛けることすら許されない雲上人。ニキソニとか出てますし。最初に「肉欲オフに行きたいです!」と声を掛けられた時は軽めのギャグかテロかと思ったよ。
(※ここで注。東京オフの告知はmixiの方でしか行いませんでした。悪しからずご了承下さい。東京怖い)
「肉欲さん!」
「肉さん?」
次々と集まる参加者さん。当たり前の話ですが初対面の方ばかりなので若干の緊張が走る。へえ、お前らってこんな顔してたんだ……というのはオフ会の時にいつでも抱く心のシャウトです。
ちなみにオフ全般を通して、僕の格好は常に以下のようなものでした。
(pictured by wwwさん)
ピンクの上着にサングラス。どこのチンピラでしょうか。言い訳をさせてもらえば、初対面の方への配慮、発見され易さを前面に押し出した形です。優しさの権化のような僕です。
( ^ω^)「じゃ、とりあえず和民に行きますか」
中野の風が優しく僕の頬を撫でる。そう、僕は1年前まで中野区民だったのです。空気、情景、行き交う人々……あらゆる要素が相俟って、僕の中に眠っていた僕の中野区細胞がピリリと目覚め出す。今日は――今日くらいは感傷的になっても、いい。連日の飲酒で体調も悪いし、今日はゆっくりと杯を傾けよう。そんなことを決意した。
店員「ご注文は?」
( ^ω^)「焼酎。ボトルで」
「肉欲さん?」
( ^ω^)「焼酎。ボトルで」
心のブレーキはとうの昔にクラッシュしてましてね。所詮飲み会なんてチキンレース、先に尻尾を巻いた方が負けよ負け。僕はシクシクと痛む肝臓を完全にシカトして、早々と焼酎を胃の中に叩き込んだ。
この日の参加者は合計8人。サイト持ちの人は先ほど紹介したヨッピーさんに加え、肉好き男くん、犬神さん(先日トップ絵を描いて下さいました。ありがとうございます!)で、その他の方はmixiの方から女性2名、男性3人、それと特別枠としてvixiというsnsで肉欲企画のコミュニティ管理者をやっている原町くんがやって来ました。
とりあえず原町な。ここで僕が彼のパーソナリティに関してくだくだしく述べるのも可能ですが、まあそんなことをカマすよりも彼の日記が何よりも彼のアイデンティティを物語ると思うので、ここに引用しておきます。
【引用開始】
書いた人:原町くん
題名:【新しい】ソイヤサッ!!ソイヤサッ!!【朝はこない】
レイディオ・タイソーン One !!
まずは尻を上面にかがげて、チンコを求愛する運動〜!
ソイヤッ!!(小池徹平に思いを馳せながら)
ソイヤサッ!! ソイヤッ!! ヌフゥッ!!
ソイヤッ!!(自分は犬だ、獣だ、と思いながら)
ソイヤサッ!! ソイヤッ!! ヌフゥッ!!
次は、前からでもOK、正乗位にも耐えら【強制終了】
何たること。変態です。ガチゲイ、しかも小池徹平キメ打ちのガチゲイ。これはカオスな夜になりそうやで。
でもこの原町くんってのは中々のナイスガイでしてね。彼は今お膣屋さん、じゃなかったお寿司屋さんにお勤め中なんですが、前日に
「肉欲さんの好きなネタって何ですか?!」
と聞いてきたので、僕はボケることも忘れて素直に
「ウニ!」
と答えました。あれはもしかして一種のテストだったのだろうか?と今振り返ってみて思わなくもないですが、とりあえず原町くんは当日、フツーにウニが大量に入った寿司を持ってきてくれましてね。
( ^ω^)「おお!本当に持ってくるなんて!ありがとうNE!!」
「ウヒヒ!僕が握りました!さあ食べましょう!!」
( ^ω^)「わーい。いただきマンモスー」
店員「あんたら何やってんだ」
@和民での出来事でした。原町くんの心遣い、見事粉砕。優しさの伝わりにくい社会になったもんです。何だよ、そのくらい見逃してくれてもいいじゃないですか。
てれてれと宴席が進んでいく。僕の隣にはヨッピーさんが座っていた。僕は積年の疑問をあれこれと聞くことにした。
( ^ω^)「ヨッピーさん!○○(超大御所サイト)の××さんってどんな感じなんですか?」
「あー、あの人はねえ、実は(以下、超政治的配慮により割愛)」
( ^ω^)「やっぱすごいですね……」
「侍魂の健さんはイケメンだったよ」
次々と飛び出す、ネットジャンキーには垂涎のタームたち。まあ普通の人からしたら甚だ気持ち悪い会話なんでしょうけど。自覚はしてるよ?これでも。
など、会の大半はこのようにして概ね和やかな雰囲気で進行していったのですが、その他の部分、つまり和やかでなかった部分をピックアップしてここに紹介します。
■異物挿入論 〜発達科学の現場から〜
膣に何を入れるか?というテーゼに取り組んだ場合、まず考えられるのは僕たちの身体そのもの。指、あるいは舌、ないし陰茎。基本的なところはその辺りです。
けれど我々人間は歩みを止めることができない。打ち寄せる波のように止め処ない好奇心を有するヒューマンは膣×αを発見するべく日夜紛糾している。バイブ、あるいはローター?そういう無機物的なアプローチもあろう。
コクのある変態は、オーガニックさ、すなわち有機物に終着の地を求める。急角度のベジタブルイズム、背徳の農家とでも言えばそれは卑近だろうか。
( ^ω^)「知り合いの彼女に、ナスはいいけどキュウリはダメ!って娘がいましてねー」
「その基準は何なんだろうね」
( ^ω^)「イボ、ですかねー」
「僕は里芋とか入れてみたいなあ」
「女的には野菜はちょっと……」
( ^ω^)「おいおい、向上心を捨てるヤツはクズだぜ?」
非常にアカデミックな会話に花が咲く、咲く。僕らは中野の片隅で、己が好奇心を目いっぱい満たした。その時。
「やっぱイカでしょ」
スタンド使いがいました。時が止まる。ダイヤモンドが砕け散る。僕の地球を返してくれよ。イカ、と聞いた時、刹那に『これはハイブリッドなギャグなのかな?』とも思ったけれど、言葉を発した彼の顔は真剣そのもの。俺の地球をどうするつもりだよ、オイ。彼の名前はハンドルネームでRapeMe(和名:私を強姦して下さい)。自衛隊はまだなのか。誰も何も喋れなくなる瞬間、時間が凍る。このままではいけない!主催者として、変態ブログ管理人として、ここは僕が何とかしなければ。僕は頭の中の広辞苑をめくった。こういう時のハウトゥーは……?
( ^ω^)「いや、イカは無理でしょ……」
人間、あまりにも突飛すぎる状況に出くわせば混乱せざるを得ないというのを体現した形です。無理なんてことは最初から分かってるんだよ、この場にいる全員が。RapeMeくんの顔がピクピクと引きつる。おそらく僕のあまりにも普通すぎる返しに激昂しているのだろう。彼は血走った目で口を開いた。
「あああああああのにゅるにゅる感がいいんです!(ガタンッ)」
だからそういうことじゃないだろ。にゅるにゅるしてたら!入らないじゃん!膣によぉーー!!イカとか宣うた時点でそもそもテーマから逸してるじゃん!触手フェチは嫌いなんだよ!そういうのは「超神伝説うろつき童子」「淫獣学園」に一任しとけよマジでウボアアアアア
「肉さん落ち着け!落ち着くんだ!お膣君だ!」
「そうですよ!イカにも背骨があるから入るかもしれないじゃないですか!」
イカ=背骨がある⇒「か、硬い、悔しいビクビク」
( ^ω^)<なるほどー
■複数人とのコミュニケーション 〜錯覚と誘導〜
ヨッピーさんが殺し屋のような目つきで語り始めた。
「俺さ……乱交好きなんだよね……」
どうしよう。この場合の返答は何がベストなんだろうか。混乱に次ぐ混乱で、僕の脳内CPUは最早フットー寸前だった。素直に「ぼ、僕も好きっす!」と答えるべきなのだろうか?しかし僕は未だ乱交未経験、説得力として少々弱い。
( ^ω^)「でも、そういうのに応じてくれる人って、普通いないでしょ?!」
迷ったら質問を返す。会話術の鉄則だと思います。これで急場を凌げればいいのですが……などと思っていると、ヨッピーさんの冷徹な瞳の奥に邪悪な炎が灯るのが見えた。これは……鬼畜の光やでえ……!!
「洗脳すればええねや……」
パン!出た!やはりヨッピーさんは混じりっ気なしの鬼畜でした。
( ^ω^)「哀れな僕にハウトゥーを教えて下さい」
「そうやな。まず女の子にこう聞くんや。『マンションの一室に赴いたら、タッキーと翼がいました。他には誰もいません。その時お前だったらヤルか?ヤルだろ?』って聞くんや」
アンタは何を言っているんだ。僕は驚愕を隠そうともせず、口をぱくぱくとさせながら話の続きを待った。
「で、そこで『そんなの有り得ない!』っていう娘は見込みなしや。でもな……そこで『それもいいかも……』って言う女、ハッキリ言ってこれは見込みがある。そこからや、調教を開始するのは」
ここまで書いて思いました。ヨッピーさん、これ書いても平気でしたか?一応あの場で許可を取ったような気はするのですが……。とりあえずダメだったら派手に削除するのでご連絡下さい。僕からは致しませんが。
「でまあそっからは延々とこう囁き続けるんや。『乱交なんて普通だよ。誰でもやってるよ』ってな!そうすれば、すわ!女はいつの間にか『乱交もしないアタシっておかしいのかしら……』となるっちゅう寸法やでえ……!」
( ^ω^)「や、闇に堕りたった天才がここにおる!!」
僕は感服しました。さすがコクのある変態は一味違う。ちなみに女性陣からは完全否定されていましたが。実態は藪の中よ。とりあえずヨッピーさんの目の澱みだけはモノホンでした。兄貴と呼ばせて下さい!
■その後
仕事の終わったべにぢょさんが中野で合流、したにも関わらず僕自身が既にポンコツになっていたため満足に対応ができませんでした。本当に申し訳ない。べにぢょさんとは23日にもう一度再会して楽しくお話することができました。
で、ポンコツになった僕は最早頭の中から『帰る』という選択肢が完璧に弾け飛んでいたため、同じく中野に住んでいたRapeMeくんに「なあ、君の家に行っていいよね?いいよね?」と割と強めの懇願を敢行。それってまさかの脅迫?ノンノン、あえての脅迫。
そこからの記憶は実に曖昧模糊としております。とりあえず覚えているのは原町くんとディープキスをカマし、あまつさえ彼の男部分に強めのアタックチャンスを行った、ということくらいでしょうか。原町のヤロウ一切勃起しねえでやんの。俺がどんな思いであんたのチンコ弄ったと思ってんのよ!あと、全然関係ありませんがどなたか知人にマインドアサシン開業している人いませんかね?
<以下、ショートバージョンでお届けします>
(#^ω^)「おい!S!おめぇー絶対寝んなよ!寝たら殺すからな!!」
「は、はい!」
(五分後)
( -ω-)「zzz...zzz...」
「誰かこいつ殺せよ」
【お世話になった方々、どうもありがとうございました。当日の様子は改めてmixiの方でも書こうと思います】
―補遺―
実はこの日、もう一人参加者がある予定だったのですが、その人は仕事の都合で来ることができなくなりました。仕事、それは漫画家のアシスタント。
「すいません!ホント、行きたかったんですが……それで、お詫びと言っちゃなんですが、マムガのどこかに肉欲企画の名前を載せてもいいですか?」
( ^ω^)「mjsk?!!」
勿論僕はそれを快諾。ワクワクしながら当該原稿が流通に載るのを待っていたところ、遂に先日!!
(双方、クリックして拡大)
某週刊誌の某漫画です(たぶん知名度高い)。ローソンで立ち読みしててもの凄いニヤニヤしてしまいました。勿論購入したよ。家宝にします。肉欲企画ってオリジナルネームじゃないから(ナニワ金融道に登場する企業の名前です)こういうのもアリなのかもしれないですけど、素直に嬉しかったです。本当にありがとうございました!
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中野でオフだったら行きたかったなぁ・・・。残念!
俺も今すぐ買いに行ってきまーす!!!
「乱交自体に嫌悪感を示す女性は駄目だが、興味はあるが抵抗があるって子は絶対いけるよ」
凄く勉強になりました^^
糸こんにゃくは?
涙がちょちょぎれて、東京オフレポは読めませんでしたわー。。。
次回はぜひ☆彡