ドドリア(以下、DODORIAと略す)「オラ、キュイ!チンポしゃぶらんかい!」
キュイ「チュパチュパ。チェ・ゲバラ」
DODORIA「中々上手くなったじゃないか!」
コロ助(キュイさん……)
ベンゾウ(コロちゃん……)
僕は知っている。コロ助がキュイに思いを寄せていることを。「2人で汚い花火を上げたい」――いつもコロ助がそう願っていることを。
ベンゾウ「ワスがひと肌脱ぐダス」
こうしてベンゾウは立ち上がった。ドドリアをぶち殺すために。
・・・
--激 戦 〜the fight〜
ベンゾウ「ドドリアさん、ワスと勝負するダス!」
DODORIA「いいだろう!ぬふぅ!」(ピカピカッ!)(ドカン!)
ベンゾウ「ちくしょぉぉぉぉ!!」
激しい気功波に、一瞬にして宇宙の塵となったベンゾウ!
果たしてベンゾウに明日(みらい)はあるのか?!
コロ助とキュイの関係は!?
待て、次号!
・・・
--転 生 〜Reborn〜
二次元戦士にステゴロで立ち向かった俺がバカだった、という悔恨を抱いたのは皮肉にもベッド上でのことだった。俺は薄く目を開ける。全身が痛い。
どうして俺は生きているのだろうか?意識を取り戻すにつれ、そんな当たり前の疑問が頭に浮かぶ。俺は確かにドドリアに消されたはずだった。それなのにどうして――
テム=レイ「これが新しいモビルスーツ、ガンダムです!」
司令官「おお、これはすごい!」
一瞬で理解した。そう、俺はガンダムになってしまったのだ。ドドリアに吹き飛ばされることにより、バラバラに飛散した俺の細胞はタンポポのように世界を旅し、皮肉にも偶然にガンダムとなってしまった。俺は己の運命を呪った。
しかし考えようによってはこれはチャンスでもあった。俺一人の力では無力だ、しかしながら!ガンダムの合力を得ることができたとすればあるいはどうだろう?力こそパワー!正義こそジャスティス!そう、今の俺ならドドリアとも対等に立ち向かえるかもしれない。
テム=レイ「司令官殿、それはジムです」
司令官「なんだ、ジムか」
どうやら俺はジムのようだった。果たしてジムでドドリアに勝てるのか?というか、ジムごときが戦場に出れるのだろうか。いやむしろ、誰が俺ことジムに乗るのか、そのことが一番問題だ。まさかジムにアムロやカミーユは乗らないだろうし、そうなるとカイ・シデン?うわー、それだけは勘弁して欲しい。ドドリアと戦うどころかハヤト・コバヤシにだって瞬殺されちゃいそう。頼むキリスト、俺にエースパイロットを……!
メンテナンス「このジム、どうしますか?」
テム=レイ「ワッケイン司令が中で粗相しちゃったから、バラして製鉄所に売り払うことになったよ」
刈野勉三、浪人生。
志半ばにして、暁の宇宙で散る。
■参照『機動戦士ガンダム』
・・・
--運 命 〜destiny〜
「落ち込むこともあるけれど、私、この町が好きです」
ベンゾウ「キキちゃんは健気ダスなあ……」
あれから色々あったけれど、俺は何とか無事に地球に戻ることができ、こうしてジブリアニメを観ることもできるようになった。13歳の娘さんでも元気に頑張っている現実を見るにつけ、俺自身も頑張らなければ、というファイトが沸いてくる。
ドラ嶋「おいベンゾウ、行くぞ」
ベンゾウ「ウッス」
俺は今、闇金『ドラドラファイナンス』で働いている。社長は目の前にいるドラ嶋社長。まだ若いのに自分の力でヤミ金を創設し身を立てている辣腕社長だ。汚物のようにクズ鉄屋で横たわっていたジム(俺のことだ)を拾ってくれたのもドラ嶋社長だった。
ベンゾウ「今日はどこに行くんっスか?」
ドラ嶋「多重債務者の取立てだ」
ドラ嶋社長の取立ては容赦がない。元々非合法を前提に利益を得ているのだから、多少荒々しくなるのも当たり前の話なのかもしれない。それにしてもドラ嶋社長が口にした今日の多重債務者は本当にひどく、何度ドラ嶋社長から借り入れをしても懲りるということを知らない。
ドラ嶋「おい、ベンゾウ。ドアを蹴破れ」
ベンゾウ「はいダス。オラァ!ドラドラファイナンスのおでましじゃあ!」(ドカン!)
のび太「ヒィー!」
ドラ嶋「さあのび太さんよ、俺が貸した『あんきパン』、耳揃えて返してもらおうか。パンだけに」
のび太「ま、待ってくれドラ嶋さん!今回の仕手戦、あんきパンは使ったけれどヤマが外れたんだ!だから負けただけだ!次は、次こそはヤマを当てるから!な?!」
ドラ嶋「聞こえなかったのか?俺は将来の話をしているんじゃない。『今』『ここで』『借りた物を』『返せ』、そういうシンプルな話をしてるんだよ」
淡々とした口調で債務者を追い詰めるドラ島社長。この辺りの手口は俺もどんどん吸収してかなくちゃいけない。
のび太「そ、そうだドラ嶋社長!コンピューターペンシルを追加融資して下さいよ!あ、あれがあればどんなのだって完璧にk」
スネオ「しゃしゃってんじゃねえぞコラァ!」
のび太の言葉を遮って、脇からスネオの蹴りが飛んだ。のび太の口の端から赤い筋が垂れる。骨川”マッドドッグ”スネオ、ドラ嶋社長の右腕としてドラドラファイナンスを支える一人だ。別名:閃光の弁髪(shining suneo hair)。
ドラ嶋「野比さん」
相変わらず落ち着いた所作を保ったまま、のび太の方に顔を近づけるドラ嶋社長。右手に持ったドラ焼きから立ち上る紫煙をくゆらせつつ、大げさな仕草でのび太の顔に餡子を吹きかけた。のび太は思わず咳き込んでしまう。
ドラ嶋「自分らもね、慈善事業で会社経営しとるわけじゃないんっスわ。借りたものは返す、そんな最低限の鉄則すら守れない人間にはそれなりの対策を取らにゃならんのですよ。幸い、アジアの変態富豪たちは若いってだけで男を買い取ってくれるンです。だから野比さん、あんたにはそれであんきパンの貸しを弁済してもらう」
のび太「い、嫌だ!」
しずか「もー、諦めの悪い男ね、観念しちゃいなさいよ」
脇から言葉を差し込んだのは静。
ドラ嶋社長の娼婦(イロ)だ。
のび太「し、しずか!どうしてここに?!」
ドラ嶋「しずかは俺の女だよ」
しずか「ごめんねぇ。最初からあなたに興味はなかったの。あたしが興味を持ってたのは、あなたが生み出してくれるオ・カ・ネ。それだけよ」
のび太「チクショウ!俺をハメやがったな!ウオオー!」
ジャイアン「何さらしとんのじゃあ!!」
のび太がドラ嶋社長に掴みかかろうとしたその刹那、彼の背後からぬらり、とやけに大きい影が近づいた。およそ2mはあろうかというその体躯、間違いない。初めて見るが、こいつはドラ嶋社長と長年親交のある剛田”セロニアス”武だ。ドラドラファイナンスの武力担当。なるほど、このガタイならばあるいは……俺は尊敬とも畏怖ともつかない思いを抱きながら剛田――通称:絶望の世界樹(kill all existance)――を眺めた。
ドラ嶋「もう諦めなよ、野比さん。あんたもウチのお陰で色々楽しんだんだろ?ここらが幕引き時なンだよ」
のび太「い、嫌だ!変態に掘られるのは嫌だ!」
ドラ嶋「あんたの意向は聞いちゃいねえンだ。ケツ開いてとっととアジアに行け!」
そう言うとドラ嶋社長は懐から悪魔のパスポートを取り出した。これを前にしては誰もドラ嶋社長の命令には逆らえなくなる。のび太は虚ろな目をしながら両尻に『竹島』と書くと、そのままフェリーに乗って韓国に漕ぎ出した。あれならやつのケツがボロボロに侵攻されるのも時間の問題だろう。
ベンゾウ「首尾よく行ったダスな、社長」
ドラ嶋「お前も早く一人前になれよ、ベンゾウ」
ベンゾウ「はいダス!」
こうして、俺のヤミ金修行が幕を開けたのだった。
■参照『闇金ウシジマくん』
■参照『悪魔のパスポート』
・・・
--転 回 期 〜turning point〜
ドラ嶋社長が俺の両尻に『北方領土』の文字を掘り込んでロシアに送り込んでから1年。俺は優秀な屯田兵になっていた。
空を見上げて思う。惑星フリーザはどこにあるのだろうか?ここ数年の様々な経験のおかげで、俺の実力も随分とDODORIAに近づいたことを感じる。今の俺なら、上手く行けば相打ちには持ち込めるかもしれない――そんな期待感が胸に沸く。
しかし、それもドドリアと対面できればの話だ。こうやって所沢の農家で畑仕事を手伝っている現状にあっては、まずDODORIAと接触する機会が存在しない。こうしている間にもコロちゃんは胸を痛めているというのに……畜生。俺は自分の無力さを呪った。
農夫「ベンゾウさぁん、先日出荷したナスなぁ、あれ大人気で全部完売しだってよぉぉ」
ベンゾウ「本当ダスかぁ?!そりゃ農家冥利に尽きるダスねえー」
コロ助は今、一体どういう思いでキュイと関わっているのだろうか?それにしてもあの時一瞬でDODORIAに吹き飛ばされた己の不甲斐なさが悔やまれる。もう少し善戦しておけばあるいは……。
農夫「ベンゾウさんも若いのに、畑仕事なんて退屈だろうによぉ」
ベンゾウ「そんなことないダス!生きてるっていう実感が沸くっス!」
農夫「嬉しいこと言ってくれるでねぇかぁ」
一刻も早くDODORIAを滅しなくては。そしてコロ助とキュイのもとに平穏と幸福を……それを送り届けるのが俺の仕事だ。ベンゾウはそのことを強く感じた。
ベンゾウ「今日はいい天気ダスねぇ〜」
農夫「……どうだい、ベンゾウさん。うちの娘を貰ってくれんかねぇ」
トシエ「お、おとうさん!///」
ベンゾウ「ぼ、僕でよければ……」
トシエ「え……///」
いつの時代も弱きは挫かれる。そして大衆も、そういうもんだと思って問題の本質から目を背け続ける。けれど、それを続けていたら世界は何も変わらない。大儀のためには、己の幸福すらも犠牲にしなければならない時が、あるのだ。それが俺が今抱えている闘争の根本――俺の幸せなど、どうなってもいい――
農夫「こりゃめでてぇやあ」
権田「んだんだ」
ベンゾウ「トシエ、暖かい家庭を作るダス」
トシエ「うん!///」
幸福を捨てた俺に残っているのは修羅の道、ただ一つ。
待ってろよ、コロちゃん!キュイ!そしてDODORIA!!
・・・
この後ベンゾウはDODORIAと戦った。長い、長い戦いだった。何人もの人間が死に――星が壊れた。どうして人は争うのだろうか。らめえちんぽぉ!!ちんぽみるく出ちゃうのぉ!!苦闘の末ベンゾウはDODORIAに、勝った。しかしこれは終わりではなくむしろ始まり。なぜならオレはようやくのぼりはじめたばかりだからな、この果てしなく遠い男坂をよ……
fin
■参照『男坂』
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フルにインスパイアした元ネタ
『ド ド リ ア V S ベ ン ゾ ウ』
(from なんたらかんたらさん)
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テストが終わる予感がします。
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