それは誤った知識です。
もちろん、良かれと思ってその行為に臨んでいるのは分かる。あなた方が我々男性サイドの金玉を吸っているとき、そこには薄くない愛がエッセンスされていることだろう。その意味からすれば、君には借りがある、情もある、引け目もある。しかしこの場は恐怖が勝る。
つまりはペッティングの話だ。冒頭、話を端折ってしまって申し訳ない。改めて説明をさせて頂こう。
ご存知の通り、世の中にはフェラチオという行為形式が存在する。フェラチオ、それについて叙情的な表現を許して頂ければ、陰茎を手に取り、口腔に含み、以て舌並びに唾液などを駆使し、男性の性的興奮を高める、そういうアレだ。官能小説の世界では口淫と翻訳され、保健体育の業界ではオーラルセックスとオブラートに包まれるが、実際のところはフェラチオであり、それ以上でもそれ以下でもない。明日使える豆知識としては、その語源はラテン語の fellare(吸うという意味の動詞)である。
皆さんはラーメンを食べたことはおありだろうか。あるのだろう、きっと。便宜上、ここは一旦ラーメンを想像して欲しい。
ラーメンとは拉麺と書くが、その内実は麺とスープのみでは構成されない。スープ、ネギ、モヤシにメンマ、更にはチャーシューなどが複合的に絡み合い、ひとつの拉麺を組成する。
しかし本筋、基本骨格としては【スープ+麺】、このコンビネーションである。そこに作り手の【こだわり】が加わった結果、様々なトッピングが施される。チャーシューやもやしから逆算し、一杯のラーメンを作るーーかかる状況は極めて稀有だろう。スープと麺がきちんとしていてこその、トッピングなのである。
フェラチオの本筋、基本骨格は【咥える+舐める】、このコンビネーションである。故に、そこからは各々の作り手、いやここは演奏者と称した方が適切か、ともかくも演者たちが、そのこだわりを発露させ、唯一無二のフェラチオをアートする。
簡単に表現したが、これはとても崇高かつ神聖な精神性だと僕は思う。学校では教えないことを、教えてくれなかったことを、ひとえに女性側が、孤独な努力と研鑽の末、ひとつの【到達点】として練り上げた。ドラマである。全てのフェラチオの背後には語られないドラマが潜む。BGMは『地上の星』でしかあり得ない。
裏筋を重点的に責めよう!イナフなマインドだ。ちょっとフェイントかけて、尿道を重点的に!あなたはフィールドの魔術師の名を欲しいままにしている。唾液をたっぷりと垂らしてからの、手コキよ!マーベラス……モンドセレクションが君を待っているさ。
『じゃあ、ちょっと、金玉なんぞ吸ってみようかしら!』
あいや待たれい!!いやいやいや、ノンノンノンノン……ちょっとBGM止めろ。違う、違うと思うんですよ。僕は、それはちょっと違うと思うんだけども。ノー、オフコース、君の優しさ、努力、愛、などなど、それは理解している、察知しているとも。その上で、今夜の僕達は少し知的に、発展的に議論を交わしてみようじゃないか?オーケー、いい子だ。そのままゆっくりと金玉から口を離して……イエス、上手だ。
火曜ゴールデン劇場はどうでもいい。ともかくも業界的には『玉吸い』と称されるその行為、そいつの是非を、今夜、俺は問いたい。www(ワールド・ワイド・ウェブ)の世界に問いかけたいのである。
この際率直に言っておくが、僕もこれまで何度か玉吸いのシーンに遭遇したけれども、その都度脳内に 『剣の舞』『魔王』『ドナドナ』 これらが三重奏となり120デシベルの音量で流れたこと、これは紛れも無い事実だ。状況を日本語に直訳すれば絶望、その二文字である。マインファーター!マインファーター!かわいい子牛 売られて行くよ(けたたましい木管の音)。ご理解頂けるだろうか。
言うまでもなく、その絶望の根源は 『我々の金玉は急所である』 この部分に潜む。天国から地獄。破滅の夜明け。始まりが終わり、終わりが始まる。他の人がどうかは知らんが、少なくとも僕は、あの日、あのとき、あの瞬間。確実にそんなことを思った。
更に問題を根深くさせるのは、行為者本人(それは専ら女性)サイドは、その行為を 『善いもの』 として捉えておられるという事実だ。だが、これ自体は致し方のないことだ。先にも述べたが、全ての演者は自らの抱える孤独と深淵とに向き合いながら、そっとそのスキルを練磨されてきただけのことなのだ。
ページを少し前に戻して欲しい。
『これはとても崇高かつ神聖な精神性だと僕は思う』
動機は総じて美しく、清らかなのである。けれども結果がついてこなかった。こんなのはどこにでもある話であろう。ラーメンのたとえに戻らせてもらえれば、スープと麺はウマいものの、トッピングがドリアンであったーーそんな状況にも似ている。店主の向上心は認めたい。だが、だが……。
玉吸いのことを悪し様に罵りたいのではないのだ。皆さんは一厘一毛も悪くはない。悪いのは僕たち……否、神だ。あんな箇所に急所を設えた創造主が邪悪の泉源なのである。そりゃあエボシ様だって神殺しに挑む。誰だってそうする。駿、分かってる。
そんなところ(精巣)まで愛でてくれるだなんて!素直に嬉しい気持ち、そいつは溢れんばかりにあるのだ。けれど、気持ちと身体とが常に同期するとは限らない。『嬉しい!』と『怖い!』、この二律背反的するパッションは、残念なことに、同時に存在し得る。
僕「ああ〜、いいよ〜、すごくグッドだよ〜」
「ウフフ……(さあ、ここよ!)パクリ!」
僕「南無!?」(ビクリ、と硬直する身体)
「ふふ……ひもひひい?(※)」(確信に満ちた上目遣いで)
僕「アア、イイヨ、スゴクグッドダヨ」(人は、嗚呼、神に祈る)
「ふふ……もっほひへはへるへ(※)」(変わらない吸引力、ダイソン)
【翻訳】「ふふ、気持ちいい?」「ふふ、もっとしてあげるね」
お察し、できただろうか。上述した瞬間、僕の胸中には二項対立する二つの概念が錯綜している。決してアウフヘーベンすることのない、哀しき二つの感情が。ちなみにダイソンサイドには後日広告料を請求する心構えである。
何をそんな大げさな!お思いになる向きもあろう。女子の生理痛と男子の金玉痛とは、100世紀に亘り百家争鳴の論争が繰り広げられており、その血みどろの戦争は、現代を以て終わりが見えない。よって如何に僕が 『コワイ!コワイのよ!』 とミッツのような声で叫ぼうとも、皆様としてはシャロン・ストーンよりも凍った微笑で 「情けない、この玉なし野郎!」 と見下すしかないだろう。いや、玉はあるのだが……。
当該 『玉吸い論議』 を俎上に載せる難しさは、ひとえに 『先人たちの存在』 、コイツに尽きる。先に僕は 『フェラテクを練り上げる行為は孤独の極地。独りで、静かに、豊かに育まれる』 といった趣旨のことを述べた。しかし実際は少し様相が異なる。
「前の彼に教え込まれて……」
看過できない現実だ。それは取りも直さず 『玉吸いを好んで要求した男性』 、そいつの影を垣間見ることに相違ない。俺達も、決して一枚岩ではないのである。
玉吸いを好む男性もいる。
玉吸いを好まない男性も、いる。
それはひどく当たり前で、笑いが出るくらい、単純な、真実。
従って、この問題を解決するには、どうしても 『当事者による真摯な対話』 という陳腐な妥協点に落ち着くほかないのかもしれない。僕達はそれぞれに異なっている。あなた方もそれぞれに異なっている。前世代までのメソッドが当代に通用するか否か?それは誰にも分からない。
手マンや下着、レギンスの話。いつだって僕は様々なことに想いを悩ませてきた。だけどそれは、押し並べて 『目の前にいない抽象的な誰か』 を想定してのことだった。だから言葉を尽くした。ブログの文章も長くなった。最大公約数的な結論を、穏やかな議論を望む僕は、そうすることしかできなかった。
でも、この話は違う。
【いつかどこかに、確かにいた、目の前の誰か】
少なくともその人に伝われば済んだ話なのだ。最大公約数的な結論も、炎上しない文面も必要ない。ただ真摯に、ただ実直に、正直に。
「僕、玉吸いは苦手なんだけれども……」
「あら、そうなの?じゃあやめるわ」
3秒である。3秒で解決できたはずなのだ。
でも…そうならなかったんだよロック。
だから、この話はここでお終いなんだよ。ロック。
(BLACK LAGOON 第15話「Swan Song at Dawn」より)
「それは単純に、昔の男の影が脳裏にチラついて、それが悲しくて……ということなのでは?」
ぜんぜん違うよ。むしろリスペクト案件だろ?そんなの。だって、これはもう強がりでもウソ偽りでも何でもなく、もしもセックスする方がもの凄い勢いでフェラチオが上手、おいおいお前の前世はもしかしてアレか?鯉か?みたいに超絶技巧な吸引スキルを携えた方がいたとして。そしてそれがその女性の上を通りすぎていった男性陣の教育の賜物であったとして。僕は必ず心の中でこう叫ぶ。「ダンカン、ありがとう」。マジな話である。僕は 『ブリーダー派』 ではなく 『つよくてニューゲーム』 派なのだ。覚えておいて頂きたい。
というか、そんなものはむしろ我々の業界からすればご褒美の範疇で、好きになった人がとんでもねえズベ公だった場合、まあ通り一遍の悲しみなどは覚えるけれども、それより何より僕的クイズそこが知りたい!のは、 【前の男たちとどんなプレイをしたのか?】 並びに 【それら一連の行為はあなたを心のタージマハルへと至らせたのか?】 更には 【NTR、どう思いますか?】 主にそこである。どんな角度からでも、僕は絶対に過去の男性遍歴を、相応の臨場感と共に、供述するよう求めている。そこに一切の例外はない。
閑話休題。
玉吸い、という行為に対するマジョリティがどういう層を形成するのか、果たしてそれは分からない。僕が言えるのは 『凄く怖がる層もいる』 そんなしみったれた結論のみだ。便宜上割愛したが、いわゆる 『玉揉み』 と呼称される行為についても、同様の感慨を抱いている。
ただ、もしもマジョリティが僕と同じような心境に位置するのであれば、女性サイドは是非に、柔らかい恫喝と共に玉吸いや玉揉みを試してみて欲しい。
男「ふふ、今日のプレイはハードだね……」
「ねえん……(コロコロ、と転がされる玉)」
男「南無?!」
「明日、フレンチが食べたいのだけれども……(ビーダマンを扱う手つきで)」
とてもじゃないがノーを唱えられる気がしない。
この瞬間、あなたは世界有数のタフネゴシエーターと化すだろう。
トライする価値のある案件だと、僕は思う。
個人的な話で恐縮ですが、玉様を舐めろ触れ揉め口に含めなどと言われたことがあります。師匠、舐めはどの領域なのでしょうか?
ついでではありますが、口淫には蟻のとわたりなどもありなのでしょうか。
もしかしたら、ワンゲットンなら嬉しいです><
変わってる?とか思ってたけど、
そうじゃなかったんですね。
うまいことやれば治るかな?って
ちょいちょいトライしてた。
直すまんかったです。
ただその点に尽きると思う。
玉は、あかんよ
なんで急所ってあんな痛ぇんだろうな。
けど吸われるのはダメなんよ。生理的にこわいんよ。
そんくらい繊細なんだぜ、女子よ
どう扱っていいのかわからなくて吸ってしまったこともあったけど、よかれと思ってくれたのかどうか不明なので次から気をつけます。
※旦那は『ふかふかきんたまくら(@稲中)する?』
とか聞いてくるような人間です。
次から控えます。
いいのかと思ったら「いま生命の危機を感じた」
と言われたことが。
こういうことだったのか・・・もうしません。。。
ビクン ってなるのは、気持ちよさからでは無いんですね! 勉強になりまんた。肉さんありがとう
どうなるんでしょうか(わくわく
ありがとうございました!