肉欲企画。

twitterやってます。

1969年08月31日

この吹雪じゃあ……

「この吹雪の中で?無理に決まってる!」

俺は反射的に正樹をたしなめた。窓の外を見る。吹雪が猛烈な勢いで荒れ狂っていた。

「いやいや阿部さん、男は度胸!何でも試してみるものですよ。きっと気持ちいいですよ?」

ううん、確かにそう言われればそんな気もしてくるから恋というものは全く盲目だ。俺は目を瞑って思案した。吹雪く山。遭難する二人。手を取り合う俺と正樹。そして、そして。「あ、阿部さん。寒いです……」
「寝るな正樹!寝たら死ぬぞ!」「ダメです。もう眠いんです。寝かせて下さい……」「ダメだ!眠いのなら何か他のことを……そうだ、いいこと思いついた。お前、俺のケツの中でションベンしろ」「えー!おしりの中へですかァー?!」「ほら、遠慮しないで入れてみろよ」俺はそう言うと素肌にまとったツナギを脱ぎ捨て逞しい尻を正樹の前に突き出した。自分の肛門の中に小便をさせるなんて、なんて人なんだろう。しかし彼の固く引き締まったヒップを見ているうちにそんな変態じみたことを試してみたい欲望が「…べさん!」

「阿部さん!聞いてるんですか?」

「ええ?何だって?」

「だから、ナイターですよ!」

「え、ナイター?」

気付くと俺はまだシュプッールの食堂にいた。どうやら俺はまた激しく妄想を繰り広げてしまっていたらしい。正樹は何も答えない俺にイラついたようで、指で机の上をトントンと叩いている。マズイな……。

「おい、流石にこの吹雪だ。ナイターどころじゃないぜ?」

そう言って助け舟を出してくれたのは、俊夫くんだった。このさりげない気配り、優しさ。瞬時に俺は

(抱かれてもいいな)

と思ってしまった。な、何を考えているんだ、俺は!俺には正樹がいるってのに……憎い!この淫らな体が憎い!

「そうですかー。じゃあ諦めようかな。まだ明日もあるし」

「そうそう、無理はしないことだぜ。オーナーに心配かけるなって」

いっそのこと3Pもありかな、と思った。容姿でいえば正樹、肉体でいえば、俊夫くん。二人合わせればまさにパーフェクト超人。二人はプリキュア。これだな、このプランで行こう。俺はこの計画を是が非でも成し遂げることを決意した。

「仕方ない、じゃあ談話室に戻ってUNOでもしましょうか。僕、UNO好きなんですよね」

そう言って正樹はポケットからUNOを取り出す。この男、中々用意がいい。俺たちは席を立つと談話室に向かった。

談話室に出ると、何やらボブさんとアバズレ三人組が揉めていた。

「だから!落ち着いて話して下さいよ」

イラついた様子で三人組を宥めているボブさん。一体何があったというのだろう。俺は耳をそばだてた。

「部屋の前に、こんな紙が落ちてたんです!あたしたち、気持ち悪くなっちゃって」

「紙?」

俺は思わず声に出して呟いてしまった。しまった。また悪い癖だ。一同の視線が俺に集まる。これ以上は傍観者としてもいられないので、仕方なく俺は一団の輪の中に入った。

「一体何があったってんだい。俺が聞こうじゃないか」

アバズレは不審げにひそひそと話している。無理もない、先ほどの写真撮影の一件は確かに俺にも非があった。それでも、一人でも多くの人間に悩みを聞いて欲しかったのだろう、アバズレは「実は……」と重い口を開き、俺に紙を手渡してきた。この紙が、彼女達の部屋の前にあったらしい。

「読んでもいいのかい?」

その言葉にこくりと頷くアバズレ。俺は遠慮なしに紙を開いた。ボブさんも俺の後ろから覗き込む。するとそこには赤い文字で……


こんや

12じ

だれかが




アッーーーーーー!!!




「今夜、12時、誰かが………これなんて発音すんだ?」

「アッーー!!!ですよ」

「アーーッ!!!かい?」

「違います、アッーーー!!!です」

「アッーーー!!!」

「アッーーー!!!」

「アッーーー!!!」

「アッーーー!!!」

「アッーーー!!!」

「アッーーー!!!」

「アッーーー!!!」

「そうそう。いい感じです。しかしこれは一体……」

「何か、気持ち悪い……!」

「オーナー、アタシたちあんな部屋じゃ眠れないです!」

「ううん、でもまあ、誰かのイタズラメモがたまたまお客さんの部屋の前で落ちただけかもしれませんし……」

「あ、そっかー。そういうこともあるわよね」

「なんだ、解決じゃーん」

「そうと分かったらもういいわ。行きましょ。オナニーして寝ましょ」

女たちはスタスタと足早に去った。

「最近の若い娘は切り替えが早いな……」

「全くです……」

「最近の若い子ってひどいですねー」

それまでずっと押し黙っていた正樹がおもむろに口を開いた。あまりの展開に入ってこれなかった、というような風情だ。俺もやれやれ、というような笑顔で応じる。

「とりあえずソファーに座るか」

「そうですね、そうしましょ……」


アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!


その時。
ペンション全体に響き渡るような叫び声が聞こえた。
俺は手の中に未だ握っていたメモに目をやる。まさか……

こんや
12じ
だれかが
アッーーーー!!!

(まさか……そんな……!)

「な、なんですか今の叫び声は!」

声を聞きつけてボブさんが談話室に現れた。

「に、兄さん、今、上の方から叫び声が聞こえてきたんだ!み、見に行かないと!」

「そ、そうだな。すまないが二人ともついて来てくれ!」

俺たちは揃って頷くと、バタバタと2階に駆け上がった。一体……一体何が起こっているんだ……?!

俺は胸の奥から湧き上がる不安を抑えきれずにいた……。


(真相編へ続く)
posted by 肉欲さん at 00:00 | Comment(7) | TrackBack(0) | 日記 このエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
1げと?
Posted by at 2006年09月01日 02:48
こちらも正規ルートなのかな。
Posted by 美々 at 2006年09月01日 03:45
朝からがっつり堪能しました♪真相編、渇望してますので肉欲さんのペースでよろしくお願いします(*^_^*)

和牛スッポン丼、一度食してみたいww
Posted by 一太 at 2006年09月01日 08:10
この量...すごいですね
Posted by nyuru at 2006年09月01日 09:26
正規ルート多いな
Posted by at 2006年09月01日 11:02
思わず吹いたw
Posted by at 2006年09月01日 14:04
真相編猫は無視なのか。
Posted by at 2006年09月02日 00:43
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

メールフォーム
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。