
昨日、書店で買った本を右手に開き、左手に水を持ちながら家路を急ぐというボリショイサーカスのような雑技を世界に対して見せ付けていた時、向かいから高校生のカップルが現れた。手はカップル繋ぎで、目は覚醒する薬をキメたかのようにとろんとしており、まさに世界は二人のため、ワラワンダフルワールド、そんなルイアームストロング的な世界がそこには展開していた。
僕は基本的に家のドアには鍵をかけない。それは別に断固とした決意として
「鍵なんてかけないよ、俺ぁ!」
といった反社会的なマインドが存在しているわけじゃなく
「何か、鍵かけるのも面倒だよなあ…」
といった消極的な姿勢、いうなれば
「今日セックスするの面倒だなあ……フェラしてくれない?」
というテイストの行動原理であり
「え、そのあとちゃんとシテくれるの?」
「いや、フェラだけ」
そんなシーンと類似するものでもあり、さらにいうなら
「あー気持ちよかった。じゃあおやすみ」
といったぐらいの動機である。おそらくDNAレベルで「鍵をかけたくない」という性質がプログラミングされているのだと思う。
欧米人は家の中に土足であがるという。これというのは玄関からダイニング、リビング、この辺りまでは未だ「外」だからだ。そして最後の最後、自分の部屋だけは「内」に転じる。そこにはしっかりと鍵をかける。徹底的な個人社会、というわけだ。
日本は違う。「家」は「内」であり「うち」。家に上がればそれは仲間となり家族となりファミリーブラザーの世界だ。だからこそ逆に他人を家にはなかなか上げないし、欧米風のパーティーなどもってのほかであり、ゆえに「家に上げる⇒アナルファックまではハッとしてGOOD!!」ということにもなる。
以上の論理から僕の性質を検討してみるに、おそらく僕というのは世界に向かって自分を解放したいのであり、その発露が「鍵をかけない」という部分なのだと思う。加えていうなら最近の暑さゆえに僕は玄関を壁に固定してフルオープンな状態にしている。風通しがよく、ムレた精子タンク(業界用語でタマキン)を裏干しするのに丁度いい塩梅。
そんな内と外の概念が決壊している僕だから、道を歩きながら怒涛の勢いで文庫本を読んだりブツブツとブログのネタを考えたりしているわけなのだけど、それに引き換え今目の前にいるカップルというのは一体何なのだろう。カップルというのはその背理にイメージとして性的なものがつきまとうわけで、なぜならば今日び交際までしていてセックスをしていないという事態はあり得ない、オナニーをした後部屋に謎の陰毛が確実に落ちている、落ちていないわけがない、というくらいあり得ない。
だからカップルが街を堂々と歩くということは
「僕たち色々しています。セックスとかそういうの」
「ラストダンスはアニマルファックです」
という主義を世界に向かって主張しているに他ならず、これは一体何なのだろう。
勘違いしていただきたくないのだけれど、僕は文庫本を読んだりブログのネタを考えながら歩いたりはするが、そこには別段の主張はない。自分を虚飾せずに歩いているだけ。それに引き換えこの男子女子は「カップル」という状態で道を歩いているわけであり、そこに強い「主張」を読み取るな、という方が無理である。
カップル、いいねえ、なんてことは思わない。多少の気疲れみたいなものすらも感じる。おそらく彼らは自分たちに自信がない。カップルという自分たちの存在を、自分たちが最も自信なく捉えている。そういう意味で世界に自分たちを「カップル」という単位で晒すことにより、ようやく自分たちが「カップル」だと認識できるのである。よくトレンディードラマなどで
「もう別れよう」
「そうしよう」
「なんで止めてくれないの!」
というゴミのようなやり取りがあるが、おそらくそういうマインドに近いものがあるのだろう。つまり彼らは
「僕らはカップルです、そうですよね?」
という問いかけを我々に対して為しているのであり、そして彼らは僕たちに
「うん、そうだね」
と保障してもらうことによって初めて
「ほら、チーちゃん、僕たちはカップルなんだよ」
「そうだね、マーくん」
というスウィートなやり取りを行えるんだと思う。
だから彼らは言うなれば「内的な関係」、つまり交際関係における責任の所在を「外の世界」に求めているのだ。何とも寂しい話だと思う。こういう人間たちはこちらが親切で
「ねえ、もっと彼の気持ちも分かってあげなよ」
と内的な事情に踏み込むと
「アナタに私の気持ちの何が分かるのよ!」
と烈火の勢いで怒るのだからたまったものじゃない。分かるわけねえだろ、そんなもん。死ね。クラミジアで死ね。
と、そんな怒りを瞬時に抱いてしまった。本来ならば
「街角で高校生カップルがいちゃついててムカついた」
「バールのようなもので殺したくなった」
というシンプル極まりない事実をブログにアップして筆を置こうかとも思ったのですが、この文面ではなんか僕があからさまに高校生に嫉妬してムカついた、という勘違いを引き起こしそうでしたので、なるべく精緻に僕の思いを書き記した次第です。嫉妬とか、そういう程度の低い話をしているのではないよ。嫉妬なんかしたことないよ。
そんなこんなでモヤモヤした気持ちを家に帰ってニーオナで紛らわせながら「アオ!パッシブ!」と叫びつつゴールを決めたわけですが、行為が終わった反動でバーンアウトしつつも、最後の力でトイレに行こうとしたら玄関がフルオープンだったことに気付いた。いくら外と内の垣根をなくしたいからって、これはないだろうよ、俺。どうなのこれ。これどうなの。wmpの音量もマックスだよ。いやーこいつは参った参った。(練炭を燃やしながら)
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あとはもう外でオナニーするだけですね
お外でしちゃえばいいじゃない。
塩梅とはうまいこというね棒さん!!
ないすひゆ!!
ぐひー!!
ハッとして、グッときました。
いや、カップルつなぎにそんな心理が働いていたとは…。これからは、いちいちバールのような鈍器で殴らなくて済みそうです。ありがとうございました。
もちろん音量はMAXです。
なぜかと言うと、それはもちろんPCを使う故すぐに画像を最小化するために右手をマウスの上に置いているからだ。
だから僕の右手は綺麗なのだよ。
すっぽん!すっぽん!!
近所のピアノ演奏の旋律や子供の戯れる声、奥様方の談笑を聞きながら
ニーオナをすると社会を汚している気分になりまする。
比喩ではないでしょうよ
多分‥(ノ_・。)
なにはなくともスープでしょ。スープよりスープらしいスープで願いたい。
塩梅の意味をとらえ違えました。
不勉強の至りでございます。
ご指摘ありがとうございましたm(_ _)m
とりあえず、ね
勝手に「内」に入り込んでくる変態さんなのかちら?