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2006年05月22日

フグ宮マスオの憂鬱 第三話



フグ宮マスオの憂鬱1
フグ宮マスオの憂鬱2

(前回までのあらすじ)

新入社員亜奈五君に心惑わされた魔棲男。揺れ動く壮年の男の心は、波間にたゆたう木の葉よりも儚げで。
そんなマスオの心を知ってか知らずか淫靡な誘惑を試みる妻、佐々恵。苦悶するマスオ。なぜなら彼は、既に妻を女として見ていなかったのだから――。

そんな絶体絶命のピンチを救ったのは、義弟の克男だった。

(/あらすじ)


「ひええ〜〜!お助け〜〜!!」

「野郎!ぶち殺してやる!!」

ボロボロのあばら家に妻の穏やかでない叫び声が響き渡る。克男君には申し訳ないが、僕は命拾いした思いだった。

(抱けないよ。妻は、抱けない……)

瞬間、僕の頭に浮かんだのは他ならぬ亜奈五君の笑顔だった。
彼の笑顔。
彼の微笑み。
それらを思い浮かべる度に、心が締め付けられる。
その笑顔が、妻との語らいを罪深いものに彩っていく。

(ああ。そうか。おそらく)

(僕は、だから)

(亜奈五君、僕は君のことを――)

「ガハハ、野郎泡吹いてたぜ!」

思考は妻の豪放な声に分断された。桃源に至ろうとした泡沫の想いは、唐突に灰と芥に埋め尽くされた『今』に引き込まれる。視界を凝らせばそこには6畳の手狭な部屋と、エキセントリックな髪型をした妻。これが僕のリアル――等身大で抗うことのできない、現実。

「シーメ(飯)ができたから食堂に来ておくんなせえ!」

突然、任侠者のように喋り始める妻。分からない。彼女の精神構造も何もかも。先ほどまで僕の体を求めんとしていた女が、一転してこれだ。狂っている。彼女が何を考え、そして何を考えなかったのか・・分からない。分かりたくもない。

(亜奈五くん・・・)

僕が知りたいのは、亜奈五くんのこと。ただそれだけだった。彼の、彼の心のその深淵に迫りたい。本心から、そう思う。



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「でもこんな粗末なイチモツじゃあ・・」

僕は息子を見つめてため息をついた。
ため息ばかりの人生だったが、到底彼に喜びを与えられそうにない僕のマテリアを見つめ、人生でトップクラスのため息をついたのだった。

『タ・カ・ス!クーリニック!』

突然テレビから鳴り響くCM。ひとつ上のオトコに…いや、それは別の企業だったろうか。とにかく今はどうでもいい。息子にメスを入れる、そして彼を屈強なブツに仕立て上げる…。それも悪くない選択肢だった。彼を喜ばせるためなら、僕には悪魔にだって魂を売っていい。

月500円の小遣いで、秘尿整形なんて望むべくもないのだけれど。


(一方その頃。もう一人の『息子』はと言えば――)





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「タマー。今日は何を食べたいですかー?」

「アオーン」(カカオ99%)




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「そうですかー。バターですかー」

「フアー」(殺すぞジャリ)




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「存分に食べるですー」

「ミャー」(核だ。核を使おう)






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「あらタラちゃん。なんだかイカ臭いわねえ」

「枯れ木も山の賑わい、という言葉もあるですー」

「ミアー」(俺は汚れた!殺せ!いっそ殺せ!)



(一方、妻・佐々恵はと言うと…)



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「♪今宵は・・・わたくしと・・・一緒に踊りまSHOWWWWWWWWWW!!!!」

「あら佐々恵、えらくゴキゲン鳥ね」

「フヒヒ!すいません!」

「何してるの?」

「いやあ、マスオの酒に一服盛ろうかと思ってね」

「あら、それはプロポリスね。主婦の鑑だわ。それでマスオさんのナニがアレしてギンギンという寸法ね」

「民主主義とはよくしたものよ、母さん」

「アナタはまさに社会派ね、佐々恵」


――――――――――――


揺れるマスオの想い。
風雲急を告げる磯野家。
様々な場所で激動していく思惑。
一体これからどうなってしまうのか?

待て次号!


posted by 肉欲さん at 22:47 | Comment(12) | TrackBack(0) | マスオ このエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
預けられたはずの息子が
Posted by アツマレ at 2006年05月22日 23:06
シッーー!
Posted by 肉欲 at 2006年05月22日 23:08
( ^ω^)
Posted by といち at 2006年05月23日 00:42
あぁー続きが気になる!!!!眠れない&勉強できないじゃないですかぁm(>□<)m肉欲さん、怒りますよ!!
しかし僕もムスコに自信が無…orz
Posted by しがない受験生 at 2006年05月23日 00:58

画像の出所が気になるところだす。
Posted by まじかな中島 at 2006年05月23日 04:20
一本毛はまだでござるか!?
Posted by 我ワス at 2006年05月23日 07:35
プロポリスって効くの?
ギンギン?

よし、一発ぶち込んでみるか。
Posted by 穴中 at 2006年05月23日 09:37
ヤバィ!!おもろすぎます!!!!
その文才に脱☆帽(´∀`)
Posted by 和田 at 2006年05月23日 18:23
ええええ!!!
…タラちゃんとタマ…驚きでした。

魔棲男さんの元に王子様が助けに来るよう、祈っています☆
Posted by ゆみ at 2006年05月23日 21:01
>受験生さん

大丈夫、こんな僕でも早稲田は受かりました。
行きませんでした。

>まじかなさん

キャプションです。

>我

するどいね!そろそろ出るよ!

>亜奈

適当に書いたの。ゴメス( ´・ω・)

>和田さん

また!また来てよねー!!

>ゆみさん

この後の展開は、誰にも分かりません。
そう、僕にすらね。
Posted by 肉欲 at 2006年05月23日 23:17
_gadad
頼む、これに決めてくれ!
Posted by 亜奈 at 2006年05月24日 09:05
おッもしろいねー('A`*)
今度サザエさん見る時、見方が変わりそ♪笑
それに「フヒヒ!」って笑い方がツボwwwwwwwwwww
Posted by あいす at 2006年05月24日 14:20
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