肉欲企画。

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2010年11月22日

エロ四季

人の心には四季がある。
春の穏やかさ、夏の苛烈さ、秋の寂しさ、冬の侘しさ……心の情景は時々刻々と移ろい、人々の心はいつも様々な表情を見せてくれる。昨日までは快活だったはずの隣人が、今日はひどく沈鬱な様子であるのも、やはり心の季節が変化してしまったからなのだろう。

 
心に四季があるように、僕らのエロにも四季がある。生じて、回って、巡って消えて。奔流のように無秩序に、一方的に押し寄せてくるエロ四季の存在。僕らはいつだってそれらに翻弄されるばかりなのだ。

エロ四季とは一体なんなのか?これを読んでいる女性の方は (ともすれば男性の方も) そのような疑問を胸に抱いているかもしれない。簡単に説明すると、例えば僕は身長160cm前後、バストサイズC〜E程度、体重45キロ前後、20代、くらいの日本人女性が好みなのであるが、1年に何度かは唐突に

「無性に黒人のAVでヌきたい」

強い衝動に駆られることがある。それは別に黒人というカテゴリに限ったことではない。熟女であるとか、ちょいポチャであるとか、ヤクルトレディであるとか、詰まるところ

「自分の趣味嗜好から一定の乖離がある対象(女性)に劣情を催す状態」

これがエロ四季の一端である。

エロの四季がどういった性質、形状であるのか。それは人によって様々だと言うべきであろう。僕のように何の前触れもなく黒人女性に性欲を掻き立てられる人間もいれば、米作に勤しむアグリカルチャー方面の女性にヴィヴィッドな衝動を覚えるメンズもいる。重要なのは 『それまで興味など一切なかった分野の異性に強烈な執着心を抱く』 、その一点である。

その意味でエロ四季は、普段僕が主張している 「いやあ、女子大生のリクルートスーツ姿が良くってね……」 というタイプの感情とは一線を画する。なぜとなれば、件のリクルートスーツは、あくまでも通常の趣味嗜好からの “亜流” でしかないからだ。そこには “カレーとカツカレーの別” 程度の差異しか存しないのであって、両者は本質において同一と言うべきであろう。

エロ四季は違う。本当はカレーが好きでたまらないのに、今日に限ってはどじょう鍋が食べたくて仕方がない!―−かかる複雑な心理状態、それこそがエロ四季の本質だ。一般的な意味での四季と同じく、春から夏へと移行するのを止める術がないのと同様に、僕らは名状し難い強制力を伴って、新たなる “季節” を押し付けられるのだ。

「とにかくもう、母乳系のAVを観ないと頭がどうにかなってしまいそうだ!」

僕が実際に罹患したエロ四季の一例である。普段の僕にそのような方面に対する欲求は内在していない。しかしあの頃は、寝ても覚めても母乳のことが脳内から消し去れず、以来約2週間に亘ってTSUTAYAの母乳系AVコーナーへと通い詰めるハメになった。ヌきにヌきまくった。アマゾンの森林が数ヘクタールほど消失した。そうすることによって、ようやく母乳の季節は終わりを告げた。今から遡ること8年も前の話だ。

なぜ人々は心にエロ四季を宿すのであろうか。思うにそれは、程度の差こそあれど、誰しもが “もののあはれ” という概念を理解しているからなのかもしれない。

四季というものを考えたとき、夏の最中ばかりが夏の存在を感じさせるわけではない。むしろ、酷薄な冬の季節を経験することで、一層夏の存在感が際立つ瞬間もある。移ろいやすいものだから、余計に愛おしく感じられるのだ。

永遠にそこに、ただそこに在り続けるだけのものに、感謝の念を抱くことは難しい。

エロ四季がなければ、きっと僕は僕の心を、趣味嗜好の対象を、もっとぞんざいに扱っていたことだろう。いつもそこにあるもの、あるべきものとして当然に据え、性欲解消の手段はルーティンに組み込まれ、何らの感動を覚えることもなく、静かに死んでいっただろう。

それが変化しないこと(=文化が生まれないこと)の恐ろしさである。

「今日は洋ピン、それもメガネ顔射系でないと頭がどうにかなってしまいそうだ」

かかる四季を迎えるに至ってはじめて、当人の中に 「普段の自分⇔洋ピンな自分」 という対立軸が発生する。そして、対立軸の一方に立ちながらもう一方の自分を俯瞰することで、徐々に 「多面的な思考方法」 というものを学び始めるのだ。自分という個人史における “文化” が発生する瞬間である。

「これが多様性、ってことか……」

少年の心は、ふたたび元の季節へと戻っていく。しかし、それに立ち向かう少年の心情は決して元のままではない。夏を知り、秋を過ごし、冬を耐えた少年の眼に、また来る春はこれまで以上に彩り豊かなものとして飛び込んでくることだろう。

これがエロ四季を経験することの意味である。心の中にワン・シーズンしか有していないままでは、いつしかそのワン・シーズンをぞんざいに扱ってしまいかねない。黒髪の乙女が好きであったはずなのに、一心不乱にそれだけを愛でているうちに、いつしか愛という概念そのものがよく分からなくなってしまう……そんな思考の迷路へと迷いこんでしまうのだ。

「今日はアナル、って気分だよね」

故に。彼がいきなり妙なテンションでそのようなことを口走ったとしても、女性は並べて温かい気持ちで受け入れるべきである。彼のシーズンはいま、アナルに位置しているのであり、言うまでもなくそれは、普段のアナタを愛するために必要欠くべからざるプロセスでもあるからだ。

「今夜の俺はベジタブルなマインドなんよ」

同じくして。彼が深夜に、そのような台詞と共に色とりどりの根菜(聖護院大根など)を準備しだしたとしても、女性は常に菩薩の心で全てを受け入れるべきである。彼のシーズンはいま、野菜プレイに位置しているのであり、再三になるがそれは、いつものアナタを愛するために必要不可欠な季節変化であるからだ。

多様性というのは、要するにそういうことである。無論、一意専心という考え方も大切なものだ。しかし、様々なものを見知った上での一意と、一つのことしか知らない状態での一意は、当然にその意味合いを異にする。出来る限りの最適解を見つけ出すため、多様性を具備することは非常に重要な要素と言えよう。

「彼の部屋からスカトロビデオが見つかりました。別れたい……」

その結論は性急に過ぎる、と断ぜざるを得ない。アナタとしてはむしろそんな彼のことをウェルカムしてあげなくてはならない。なぜとなれば、そのビデオの現出により、彼の中で混沌(カオス)としていた世界が、スカトロという言葉(ロゴス)で整然と区切られたと評価されるからだ。その瞬間、彼にとっての世界は「スカトロ」と「スカトロ以外」へと区分されたのである。彼という広大な宇宙の中に、新たな秩序(コスモス)が誕生したのだ。そのことを歓びこそすれ、別れを切り出すなど、そんなことはあってはならない。

「夫の机から鶏姦ビデオが見つかりました。財産分与などを請求したい……」

努めて冷静になって欲しい。確かにその衝撃たるや凄まじいものがあるだろう。しかし、それもまた旦那さんの中における四季の一つに過ぎないのかもしれない。普段は女性が好きなのだけれども、あの日、あの夜だけは、たまたまニワトリのキュートヒップに狂おしいほどの感情を抱いてしまった――でも結果として、より一層妻のことを愛しく思えるようになった――そういうこともあるやもしれない。もしかすると旦那さんは生粋の変態、という可能性もあるが、その可能性が該当する以外は旦那さんは変態ではいわけで、あるいはまた、世の中には変態とそれ以外の男性しか存在しないのであり、そういう意味ではあなたが出会う男性の実に50%が確実に変態であるわけだし、まあそのように考えればよしんば旦那さんが変態であってもさほど問題がないと言えなくもなく、むしろ風俗嬢に貢ぐとかより遥かに安上がりに済んでるし、ラッキーなのかしら、といった考え方をした方が発展的であるように思われますが如何か。

「最近付き合った彼女の初体験が13歳でした。辛い……」

気持ちは分かるが、それもまた致し方のないことなのだ。彼女とてその時その時は本気で恋愛と向き合い、その結果としてロストヴァージンしてしまった、ただそれだけのことなのである。もちろん、その結果を哀しいと思うあなたの心は自由だ。しかし同時に、そのような選択をした彼女が遠因となり現在の彼女を作り上げ、そんな彼女をあなたは好きになった、その事実も忘れてはいけない。彼女の心の四季が彼女の処女を奪わせしめ、そしてまた、あなたとの出会いを基礎づけるひとつにもなったという、その事実を。

「彼女の部屋から元彼とのハメ撮り動画が見つかりました。死にたい……」

自殺やむ無しの案件ではあるが、それでも少し落ち着いて欲しい。責めるべきはその動画が未だに手元にあることそれだけであり、それを撮影した行為それ自体は責められるものではない。むしろ「『一緒に鑑賞しながら激しい問責プレイ』ができる」「『おまえ!こん時は濡れとったんか!どうなんか!プレイ』ができる」「『おまえ俺とはこんな体位試したことねえじゃねえか!どういう了見だ!どんな判断だ!プレイ』ができる」くらいにポジティブな思考を身につけるべきであろう。そして翌朝にはそれをP2Pで放流することをオススメする。そのくらいタフでなければ、この現代は生きていけないのだから。

「地元に帰ったら初恋のあの人が旦那さんと子供と三人でにこやかに歩いてた。輪廻転生したい……」

そういう心にくるのはやめろ。


posted by 肉欲さん at 15:46 | Comment(36) | TrackBack(0) | 日記 このエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
肉たん…久しぶりの更新嬉しいよう
相変わらずなるほどなと思わされます。
Posted by at 2010年11月22日 17:28
右手にバイブ、左手は乳房を鷲掴みにしている彼女の写メが何者からか送りつけられてきました。死にたい…。
Posted by at 2010年11月22日 18:34
それは死んでいいw
Posted by at 2010年11月22日 19:04
※2がテラカワイソス(´・ω・`)
Posted by ( ゚д゚) at 2010年11月22日 23:26
母乳だけは無理だ…
赤子の食料を性欲に絡められたら殴りたくなるよ
Posted by at 2010年11月23日 00:05
ぽにゅうはムリポ
Posted by at 2010年11月23日 01:25
オチ‥天才。

超いいです、大好き!
Posted by 鮎ゅ at 2010年11月23日 07:11
どんなオチが来るのかなんとなくわかってたけど、思わず吹いてしまったw

彼女の過去はどんなに暴かれても構わないけど、現在進行形でNTRれたら死にたい・・・
Posted by ココ at 2010年11月23日 08:38
エロ四季はピロシキの発音なのかどうか。
現在、結婚した元カノとスカイプで仲良くおしゃべりするというハードMプレイに興じてます。
5割楽しい3割切ない2割腹立たしい。
Posted by MJ at 2010年11月23日 10:34
初コメント失礼します。

どんなオチでしめるのだろうかとwktkしていたら・・・
その発想はなかった。
Posted by ゆうま at 2010年11月23日 11:31
にくたんー
ずっと好きだったスイートマスクの優しい爽やか先輩が、卒業アルバム使ってヌキまくってたという驚愕の新事実が発覚しました。人間が信じられなくなったよ。
Posted by knm at 2010年11月23日 14:22
心にきてしまったんですねww
Posted by at 2010年11月23日 22:50
肉さんは2さんの為に今すぐ日本刀を砥ぎ始めるべきだと思います。
勿論、介錯の為に。
Posted by けん at 2010年11月24日 00:54
オチwwww
Posted by at 2010年11月24日 01:56
人には触れちゃあならねぇことがある。
それに触れちまったらあとはもう命のやり取りしか残っちゃいねぇんだ。
Posted by at 2010年11月24日 11:25
愛だな
Posted by 無題 at 2010年11月24日 11:53
いいオチだったw
Posted by at 2010年11月24日 13:40
落ちが秀逸ですな
Posted by 無類の肉さんファン at 2010年11月24日 15:00
NIKUYOKUさんの日記が僕の生きる活力なのでこれからもちょくちょくKOUSHINお願いします><
Posted by at 2010年11月25日 21:53

自分の嗜好とかけ離れた人が三角関数的な部分、言ってしまえばππを体に押し付けて「アタシに欲情してるんでしょ^^」とドヤ顔をしてくるのはイラっとします

Posted by 高橋 at 2010年11月27日 00:59
肉さんに憧れて、日記を書き始め、行き詰まるとまた此処へ活力をもらいにきます。

貴方になら掘られてもいい
Posted by 満々 at 2010年11月27日 20:45
肉さんの齢を考えるとオチにわりかし切実な響きを感じるよ…
Posted by 馬 at 2010年11月29日 19:44
※2さん、私そちら方面に詳しいものです。検証の必要があると思うので彼女との思い出を綴った日記なんかと一緒にデータを渡していただきたい。うへへ
Posted by masterB at 2010年11月30日 22:02
毎回思いますが、ホント文章力の無駄遣いw
Posted by まふ at 2010年12月03日 22:16
>「これが多様性、ってことか……」

ちげえからwwwwwwww
Posted by at 2010年12月15日 21:40
ニヤニヤしながら読んでたのに、オチで落ちました
Posted by at 2010年12月21日 19:01
今年も笑わせてもらいました。来年も良い肉欲を!
Posted by たかし at 2010年12月21日 19:36
肉欲さんはクリスマス、いかが過ごしました?^^
Posted by たらば at 2010年12月26日 13:40
年越しネトラジやってくださーい
Posted by ted at 2010年12月26日 18:45
肉さん!肉さぁあん!!放置プレイはもう充分だよ!!
1年が365日あったら380日は日記待ってるよ!!!
Posted by うが at 2010年12月26日 21:39
忙しいのかね?
若くても無理はするなよ
Posted by 77 at 2011年01月03日 04:25
待ってるだすよ!いくらでも待ってるだすよ!











早く更新しれー(涙)
Posted by ゆ at 2011年02月08日 08:23
忙しいのかな?オイラも待ってるよ〜
Posted by あかたま at 2011年02月10日 11:15
待ってます
Posted by あ at 2011年02月10日 17:03
初めまして。
数日前にこのブログに辿り着き、あまりに面白くてしょっちゅう読みにきてます。
あれー、「失恋」で検索してたはずなのになー。
私も83年生まれなので、肉さんと同学年かひとつ違いだと思います。同世代ネタにニヤニヤしちゃいます(≧∇≦)
更新楽しみにしています♪
Posted by 通りすがりの女 at 2011年02月13日 21:30
最近具合が悪いので内科に診て貰いました。
そしたら先生が「肉欲不足ですね。」と仰っていましたので、きっとこのブログを読まないと僕は体の調子が悪くなってしまうのだと思います。

待ってます。
Posted by   at 2011年02月26日 00:35
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