恋をする時に純真であることは尊いけれど、潔癖であってはならない。
僕はいま、そんなことを強く感じている。
【純真】
(名・形動)[文]ナリ
心にけがれやいつわりがなく、純粋で清らかなこと。
【潔癖】
(名・形動)[文]ナリ
わずかな不潔でも許さない性質。また、そのさま。きれいずき。
誤解されやすいことではあるが、ある人の性格がエロいからといって、その人が純真でない、とか、潔癖でない、と結論づけることはできない。潔癖だけどエロい、エロいけど純真、そんな人物は世の中に巨万といる。
僕がそうだった。自分で言うのも何なんだが、青春の頃。まさしくエロ&ピュア、エロ&クリアーな少年だったと言える。女性というのは神聖な存在であり、あだや疎かに扱ってはならない……中高生の頃の僕は、そんな不文律を抱いていた。
「でも、オナニーはしてたんですよね?」
聞きたいのだが、女性が神聖である!と思っていたらオナニーをしてならないのだろうか。
僕は『ノー』と言いたい。
女性を大切に扱うことと、己に内在する性欲を開放することと。ふたつは相反しているように感じられるだろうが、両者は決して正反対の概念ではない。女性を大事に考えつつ、自分の性欲も自由に解き放つ。そんなやり方だってある。
僕は 『自分の好きな人をオカズにオナニーはしなかった』 類の人間だった。以前も当ブログで書いたことがあるが、大多数の男性は、青春時代において 『本当に好きな人のことはオカズにできない』 という切ない病を患う。その原因には様々なものが考えられるが、今日のところは割愛。言わば、若き日のカサブタみたいなものだ。我々は後々になってから、そのカサブタを眺めつつ
「そんな日も、あったね」
と、ほろ苦い酒を飲むのである。そんな夜、僕達は泥のように酔っ払う。
『好きな人はオカズにしない』――つまりこの辺りの精神性こそ、僕の訴えたい『純真&潔白』だ。オナニーはする、だけど生半可な気持ちでオナニーをしている訳じゃない……という主張、ここが勘所なのである。
ここにAとBの二人の男性がいたとしよう。Aは日に7回ものオナニーをする豪傑。Bは週に一度しかオナニーをしない貧窮問答歌のような人物だ。
これだけの情報から判断すれば、過半数の人は 『Aってマジ変態だよね』 と口にすることだろう。しかし現実はさに非ず、Aは専らAVを用いてオナニーをしているのに対し、Bのヤロウは三度三度自分の想い人(ないし、クラスの可愛い子)をオカズにナニをしているのである。
この事実を知ったとき、さて、あなたはABどちらを 『変態だ!』 と断じるだろうか。
Aの場合、自分の性欲というものを『質』的に理解し、自分のやっていることは背徳的な行為なのだ――と認識しつつリビドーを発散させるのである。換言すれば 「いたずらに知人をオカズにはできない……」 というマインドが内に潜んでいる。
翻ってBの場合。彼の場合はクラスメイトたちを、その欲望の赴くままに(内心において)蹂躙しているのである。彼女達の純潔、ないし貞操は(観念的な意味で)陵辱されているにも関わらず、Bのヤロウは涼しい顔をしているのだ。こんなことが許されていいのだろうか?
しかし、僕らの声は誰にも届かない。叫びは虚しく中空へと消えていくばかりで、世間的な評価はあくまでも 『何回オナニーをしたか?否か?』 に終始し、『どんなオナニーをしたのか?』 の部分に及ぶことはない。これでは本質が見えてこず、冤罪による無実の変態が量産されてしまうだろう。何度でも言うが、変態なのはAじゃなく、Bの方ではなかろうか。
長い枕になったが、僕はAだった。同級生、あるいは近しい女性に劣情を覚えたこともあったが、そんな彼女らを(脳内で)弄ぶことは決してしなかった。そんなのは許されざることだ!と強く確信していたからである。かくして僕は、おばあちゃんの名義で作ったレンタルビデオ会員証を駆使し、AVを借りて借りまくった。AVだけが心のオアシスだった、あの頃。78歳(♀)のレンタル履歴を凄まじいものに仕立て上げた、あの頃。
そんなものだから、女性と仲良くなる機会は極端に少なかった。女性のことが嫌いだったわけではなく、むしろ積極的に好き!だったものの、オカズひとつにも自問自答するピュアボーイのことだ。女性と話すこと自体が気恥ずかしかったし、好きな人に告白するなんていうのは、水平線の遥か先にある行為だった。
それでも人肌は恋しい。女の子とは仲良くできないけど、女の子にはタッチしたい。それはとても悲しい二律背反である。この矛盾を如何にして克服するか?おそらくその辺りに "人としての成長" のカギが潜んでいる……と最近ようやく気付いたのであるが、当時の僕は 『オッパイパブに行けば解決するよね』 というドライな結論を導いてしまった。聡明さは時に害悪を生み出す、という好例である。皆さんも是非気をつけて欲しい。
されど、オッパイパブはタダではない。当時のレートで1OP=デーセン(*1)(*2)だったのだが、これは高校生にとって少々苦い金額設定だ。月に1度通うのが精々である。
(*1)OP=オッパイパブの単位。1OPはオッパイパブ一回に相当する。
(*2)デーセン=業界用語。2000円の意味。
普通ならこの辺りで 『やっぱ、お金払ってまで女体を求めるのは間違っているのやも』 という疑問を抱き、結果として人間的な成長を遂げるのであろう。その声はごもっともだが、僕の考えは違った。身体というものをもっと抽象的に捉えたのである。『男も女もカラダはカラダだろう』 という究極の合理化に思考が至ったのだ。人肌は恋しい、でも女性には近づきにくい、さりとて金はない、であるならば男を!この悪魔的発想。利発さは時に罪深い――どうか皆さんはこのことを忘れないでいて欲しい。
かくして僕はクラスメイト(♂)のカラダを貪り始めた。と言っても、別にホモ・プレイに及んだわけではない。なぜなら僕はホモではないからであり、そんなのは極めて当たり前の話だ。当たり前の話ではあるのだが――世間は厳しかった。
『肉欲はホモらしい』
そんな噂が女子の間で音よりも速く駆け巡ったのである。おかしな話だとは思いませんか、寒い世の中だとは思いませんか。僕はただ純粋に、体を触りたかっただけなのに……それって、そんなにおかしなことなんですか?!ちょっと男子生徒のケツ揉んだり乳首をねじったりしただけで、即座にホモ認定ですか?こりゃ魔女狩り、現代に蘇った魔女狩りじゃないんですか。人権って何ですか。見つけにくいものですか。
そんな風にして純真&潔癖であった僕なのですが、先日の日記に対するコメント欄でもご指摘頂いたように、一体いかなる奇跡か、高校三年の終わりになって彼女ができたのです。そのことについての詳細はリンク先の日記に譲ります。
そんな僕が何を思ったのかといえば 『彼女のことを大切にしよう!』 とか 『一生一緒にいたいなあ!』 とかそういうこと、ではなくて、もっとダイレクトに 『ヒャッハー!これで好き勝手に何でもできるわい』 というものであったとしても、別に皆さん驚きもしませんよね。確かにあの頃の僕は潔白&純真ではありましたが、それはあくまでも
「付き合ってもいない女にアレコレするなんて、そんな……」
という純真&潔白さでしかないわけであり、そのマインドに反対解釈を施せば、当然 『付き合うんだったらアナルまでOK』 ということに、なりますね。これは別に奇異な考え方じゃないと思うし、程度の差こそあれ皆そういう風に考えると思います。時々 『付き合うって何ですか?』 だなんて理解不能の質問をカマされることがありますが、僕は 『アナルも許さないのに付き合ってる価値あんの?』 と聞きたいところです。まあ僕自身はアナルファックしたことないんですけどね。いずれも拒まれましてね。価値観というものは、本当に難しい。
逸れましたが、当時の話。だから僕は 『これからはアレコレできるぞ!』 と息巻いており、それを体現しようと目論んではいましたが、誰しもがいきなり山の頂にたどり着けるわけじゃない。千里の道も一歩から……という言葉も示す通り、大事を成すためには小さな努力が必要となるもの。ハグをして、キスをして、乳を触ってから……アナル、というのが健全な流れかと思います(※北九州地方に限る)。
当時、窪塚洋介主演の『GO』という映画が劇場で公開されており、僕は初デートか二回目のデートだかをこの映画に選んだ。
"アナルの皺も一本から"
このプロパガンダを胸に、まずは彼女と手を繋ごう!そんなちっぽけな目標を胸に掲げたのである。恋人と手を繋ぐ――それはいつか、僕が夢見た地点でもあって。
「楽しかったね!」
「あ、ああ!楽しかったなあ」
映画館を後にしながらそんなことを語るのだが、正直言って映画の内容はあまり覚えていなかった。この後、どうする?それが思考の大半を占めており、かつ、映画を見てからこそが本番でもあった。
僕はチラリと彼女の手を見る。
小さく、でも暖かそうな手だった。
「あ……のさあ」
「ん?なあに?」
くるくると丸い瞳で僕のことを見つめ返してくる彼女。その真っ直ぐな視線に思わず怖気づいてしまう。
今日のところは諦めようか?
そんな弱い自分が顔を出そうとするが、いつまでも足踏みしてはいられない。新しい、一歩を――僕は己を叱咤した。
「手、繋いでいいかな」
短い言葉に思いを込める。何気ない口調で言ったが、心臓は驚くほどの速さで脈を打っていた。断られたらどうしよう……どんな顔して謝ればいいのだろう……ごく僅かな間に、悲観的な想いばかりが浮かんで消える。
「……えっ?」
「行こう!」
一瞬、何が起きたか分からなかった。
いつのまにか自分の体が引っ張られていることに気が付く。
「……あ、ああ!」
彼女は返事よりも先に、僕の手を握ってくれていた。
言葉にすれば、思いを告げれば、こんなにも簡単であっけなくて。
でもそんな簡単なことすらもできなかった、言えなかったあの頃。
僕はそんな自分を克服して、彼女と手を握って、そして――
「?どうしたの?」
「いや、その何ていうか…まあ……」
唐突に勃起しまして。いやホント、これにはさすがの僕もビックリしたわ。手を繋いだ瞬間にフル勃起、実に焦ったもんだし、英語でいうとCHOU ROUBAIした。また、その時着てたのが学ランでしてねえ。着たことある人なら分かると思うんですが、学ラン着用時に勃起するともの凄く自己主張するんですよ、朕が。外部から見れば 『ああ、あれは勃起してるな』 って確実に分かるくらい、コチンの野郎が。
小倉の東映会館前でしばし固まった。不可思議な表情を浮かべて僕のことをじっと見つめる彼女。心配させてはならない!強い義務感を覚えた僕は、ニッコリ笑って彼女を安心させようとする。だが、笑ったところで勃起が収まるわけでもない。これは如何したものか……と懊悩していると、彼女が僕の手をしっかりと握り締めて、曰く
『……大丈夫?』
オウフ……。彼女は上目遣い。もう凄いよ。何が凄いって、股間のダウ相場がもうメチャクチャ。未曾有のチン高に市況はパニック、頭の中で 『円周率。老婆の裸。三角関数。コサインコサイン』 などとチン安誘導しようとするのだけれど、全くの無駄。これがバブルか……。その時、僕は静かに 『ナマって、凄い』 と実感したのである。
この後もずっと『彼女と手を繋ぐ⇒勃起』という現象は止まらなかった。これが本当にキツイ。当時の僕は 勃起⇒沈静⇒勃起 というサイクルをたっぷり7度くらいはカマしていたんですけど、さすがに途中で金玉がメチャクチャ痛くなってしまって。専門的な言葉でいうと "金玉に爆弾を抱えた状態" ってヤツです。あれはホント、たまらんかったぜ。玉だけに。笑えよ。
結局、彼女と肉体関係を結ぶことはなかった。今となってはそれでもいい、それがいい、とも思えるが、当時は不甲斐ない自分のことを恥じたものだ。
振り返って思う。僕は女性のことを、彼女のことを、どこか神聖視していた。また純真で、過度に潔癖でもあった。付き合うまでは女性に触れることもアウトだ――(※但し風俗は除く)――僕にはそんな思いが強すぎて、"女性と手を繋ぐだけで勃起する" という魔癖を手にしてしまったのだろう。この病は19歳になってようやく根治したのであるが、その闘病生活は辛く、苦しいものだったとお伝えしておきたい。
純真であることは、尊い。
恋人だけに自分の全愛情を注ぐことができる方は、確実に純真だろう。そんな人を咎めることを誰ができようか。
潔癖であることは、どうか。
それだって同じくらい尊いことなのかもしれない。
ただ僕の経験からすれば、やはり――『ほどほど』にしておいた方が良い、と言わざるを得ない。
過度に潔癖であれば、思わぬ事態を我が身に及ぼすことが、あるのだから。
そんなことを、自戒を込めて、いま。
【4年後、飲み屋にて】
「……あの時の私さぁ、結構純情っぽい感じだったじゃん?だから何となく言い出す機会が見つからなかったんだけど、普通に前彼とセックスは経験済みだったんだよねえ。だからもっとガンガン押してくれても良かったのにー」
若き日に抱いた妄信は、総じて無価値だったりするものなのだ。
その苦味、僕はそれを青春と呼びたい。
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もう、我慢なりません!
すいません、俺もです...orz
そして、オチがひどいww
禿同
♪何よりー大変なこーとに気づかせーてくれたねー♪
大変ですな
あれですよね、ちょっぴり、ほんとちょっぴりですが
女運悪すぎやしませんか。
当時受験生、ベンチに座り手を取り合う二人
そして股間にそびえ立つは僕ののぼり棒
ガマン汁でぬるぬるですた
このブログの良質さは唯一無二である。
マジでわからないです
朕(♂)の人生に一片の悔いなし!と。
純真でいたいなぁ
初恋人との別れ際
涙とか鼻水とか汁でグチャグチャになった彼女の顔を見て初めて性欲掻き立てられた僕は負け組ですか
ありがとう、肉さん
だってアンタ、彼女らはその手でコーマンのあたりをこれでもかと突き上げた挙句、膣分泌液で指の乾きを潤してるんですぜ?
そりゃ触っただけで起つわ。
それが原因ですれ違いが生じ、
今日、彼女と別れることになりました。
あと1日でも早くこの日記を見ることができたら・・・
もう、本当に悲しくてしょうがないです。。。
あんなにも彼女を大切にしていたのに、
それがかえって徒になるなんて・・・
やりきれない、死にたい、もうどうすればいいのかわからない
あのピンクな体験は私だけでは無かったんですね、安心しました。
女がいなければ男を食べればいいじゃない
という肉欲さんばりのメッセージですか?
つきあえは、衝き合え!というメッセージ
なのですか?
懐かしき青春…
でガチ吹きした自分は負け組。
気付いてるのに気付かないふりしてほくそ笑みたくなります
対象が自分であれば、の話ですけど。
これすら野暮だ。
すまない。
愛しい。肉欲が愛しいよ…!
ブスも美人も話した事のない子も等しくオカズにして、
しかもそれぞれにシナリオまで書いて、
ノートにしたためてヌいてました。
肉さんもぜひお試しあれ。
今日も負けました…
僕らは何かを失ってしまったと
そう思いませんか?
俺に至っては手つないだことさえないのに・・・orz
貧窮問答歌が一番きたwww
妹とか姉ちゃんとかいるヤツは女に慣れてるもんだからやけに余裕こいててムカついたもんだぜ