肉欲企画。

twitterやってます。

2008年07月04日

個人日記は"終わった"のか

 
 
"ブログ"とか"テキストサイト"とかは終わったのかな、なんてことを考えることがたまにある。だけど、仮に終わっていたとしても、終わっていないとしても、それって大した問題じゃないのかもしれない。そんなことを最近になって思った。

たとえばブログなんてのは4年ほど前にもの凄い勢いで台頭してきて、それこそネコも杓子もブログブログ、僕の友達も大半はブログを運営してた。

でもそんな熱病のような状態は半年もすれば沈静化の様相を見せ始め、今では友人の中でもブログなんてものをやっているヤツの方が珍しい状態。もちろん、それには"SNSの誕生"っていうのも大いに寄与してくるんだけれど、それは今回の話とあまり関係ないから置いておく。

何かが流行って、それに飛びつく人が大勢いて、そして次第にそれが廃れていき、また新たな流行が出てくる。全体的に言って『流行のあり方』ってのはそんなものだろう。それはミニ四駆にしたってそうだし、ハイパーヨーヨーにしてもそう、ベイブレードやビーダマン、あるいは古くはフラフープ……全ての流行は流行である以上、必然的に『廃れる』瞬間が待ち受けている。

だから、単純にブログもテキストサイトも『廃れた』だけのことだ。ブログ、と敷衍すると語弊があるので言い換えれば、個人日記。ある時期、確かに個人の書く日記が流行った。まるで熱に浮かされたように皆が個人日記を書き、それを公開し、時にはそれを品評し合った。喧嘩もあったし馴れ合いもあった。去る人の分だけ新しくやって来る人もいた。そんな風に『日記』が流行した時期が、確かにあった。

けど、それはそれだけのことである。ミニ四駆が流行った、ローラーブレードが流行った、ゲームボーイが流行った。それらの事象と何ら異なるところはない。異なるところはない以上、衰退する時期は必ず訪れる。それは皆分かっていることだし、大多数の人は『ああ、やっぱり廃れちゃったね』というくらいの感慨しか抱いていないことだろう。

当事者以外は。

未だに盆の上で踊り狂っている人間は、それを受け入れられない。いや、頭では分かっているのだけれど、心が受け付けない。僕がそうだ。あんなに皆楽しんでたのに、どうしてもう誰もいないの?――と、考えても意味のないことばかりを、考えてしまう。

「それは、皆が次の流行に乗ったからだよ」

分かっているのに、受け止めようとしない。煌びやかだったかつての光景、あるいは成功体験ばかりを追想し、肝心な『いま』を真正面から捉えようとしない。なまじ『日記』だなんて誰にも分かりやすい体裁をとっている娯楽だからこそ、どこかで自分のやっていることを"他の流行、趣味の類とは違う"と勘違いして、もう戻って来ない人たちの姿ばかりを探してしまう。

流行は終わった。それを嘆いてはいけない。あれはただの短い夢だったのだ、ということを実感として得なければならない。個人日記だけは違う、だなんて妄信していい理由はどこにもない。いち私人の日記に、あれだけの人間が、企業が、多大なる関心を寄せていたその状況こそが異常だっただけのことだ。ケン玉や、ヨーヨーや、ウーパールーパーや厚底サンダルやホワイトバンドなんかと同じく、いまはほとんどの人が個人日記なんてものに関心を寄せないのである。

でも、それは仕方のないことなのだ。そして、もし個人日記が既に"終わった"ものなのだとしても、それは大した問題ではない。なぜなら、その終わりは"流行"としての終わりでしかないからだ。

例えば、ケン玉を持つ人がいなくなることはない。
どれだけマイナーであろうと、ヨーヨーいうジャンルはこれからも残り続けるだろう。
理由はケン玉やヨーヨー、それをすること"それ自体"が楽しいからだ。

釣りだって、水泳だって、トレッキングだって手芸だって。
僕たちがその娯楽に時間を費やす理由、それは『楽しい』という当たり前の部分に起因するはずだ。そしてそれは、個人の日記にも言えることなんだと僕は思う。

個人日記の流行は終わった。
それでいいんじゃないだろうか。
大事なのは『個人日記が流行った時があった』という、その事実そのものなのだ。普通の人でも日記を書いて、それを公開していいんだ――という観点が生まれたことなのだ。明治の、大正の、昭和の、そして平成のある時期まで、個人が個人の日記を対外的に晒すなんてことは、およそ考えられなかったことだ。その認識が変わった、それだけで相当に意味のあることではないか。

祭りの後は確かに悲しい。寂寞とした気持ちばかりが胸に残り、直前まで賑わっていた道がガランとしてしまっている光景は、切なく心に響く。だけどそこから先をどうするのかは、そこに残ることを選んだ人たちの問題だ。

楽しかったね!またやろうね!

と肩を叩き合えるのか

もうこれで終わりだな、寂しいな…

と、切なくホッピーを飲むのか。どっちであってもいいと思う。

ただ、そもそも『祭り』が生じたのは、あくまで結果でしかない。だから祭りが失くなってしまったことと、日記に対する個人的なモチベーションの増減とは、本質的に別問題なのである。

"好きだからやってる"

もし日記を書くことに何か意味があるとするならば、おそらくその部分に尽きるだろう。それ以外にもっと別な"何か"を見出そうとすればするほど、途端に"こと"の本質が見え辛くなる。

「こんなもん書いたから、見てくれ!」

と、書き手が叫び

「まあそこまで言うなら見てやる」

と、気まぐれな読み手が訪れる。日記を書く側と読む側の関係なんてのは、突き詰めて言えばそんなものだ。そして、本来はそこで完結すべきものだと思う。なぜなら、それは個人の日記なのだから。もしも書き手が、それ以外の何かの意味を付与したいのならば、出版社に持ち込んだり文学賞に応募するなりすればいい。

何の背景もない人間の文章を読んでくれる人がいて、あまつさえそれに反応してくれる人がいる。本来それは、とても稀有なことなのだ。そしてブログや日記を書くスペースがある限り、その稀有なることは続いていくことだろう。だから、流行的なレベルでブログや日記が終わったのだとしても、そういう土壌が生じたことそれ自体に価値があるのではないか――と、僕は思うのである。

結論のある話ではない。こんなことを改めて書いたからといって、僕の書く日記の内容がすぐに激変するなんてこともない。ただ、他のあらゆる趣味  ―それは例えば、バスケだとか陶芸だとか、そういうの― と同じように、日記もひとつの趣味として受け入れられてもいいのかもしれない。終わったとか始まったとか、そういうつまらない話はナシにして……と思い、キーボードを叩いた次第である。

読み返してみれば、何だかまとまりのない文になってしまいました。最後まで読んで下さってどうもありがとうございます。人の目を意識しながら日記を書くってのも、割と面白いことだと思いますよ。

人気ブログランキング
posted by 肉欲さん at 02:07 | Comment(34) | TrackBack(0) | 日記 このエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
すごく共感しました。

終わらないブームなんてオナニーくらいですよね。

飽くなき探求。そして果てへの幾筋の道。

その全てを知りたいッッ!!

しかし終わりはない。
Posted by 苦虫 at 2008年07月04日 02:14
流行カンケーなしに肉欲企画を読み続けますよ。そしてラジオだって聞きます。

僕にとって肉欲企画は彼女とのS〇Xくらい大事なんですよ。
Posted by ぽん at 2008年07月04日 02:43
お疲れさん
Posted by 変態 at 2008年07月04日 03:43
肉欲企画。はこれからです。私を信じなさい
Posted by ミネア at 2008年07月04日 06:53
初めてコメントします。3年前から見ています。オフ会など羨ましく想いつつも自分に自信が無くコメントすら控えていました。いつの間にか肉さんのサイトをみるのが習慣になっていて、今でも楽しく拝見しています。
どうかこのままで…楽しく思うままに!応援しています
Posted by ビッケ at 2008年07月04日 07:23
確かにSNSの台頭はデカいと思いますね。

まぁ、大多数がSNSを中心に動こうが、ブログ形式を続ける人は続けるので何がどうというわけでもないとは思いますが。

要は、面白かったり共感出来たりすればそれでいいんだと思います

肉欲企画もいつか無くなる時はくるわけですし…
Posted by ヒカル at 2008年07月04日 08:31
肉欲企画。をこれからもずっと愛しつづけるよ!
Posted by ♂ at 2008年07月04日 09:35
俺も3年前から毎日更新チェックしてますよ。
肉さんの文体は流行り廃りを感じさせない魅力があると思います。
これからも楽しみにさせていただきます
Posted by 隣人11号 at 2008年07月04日 09:59
アルェ〜??エロくないぬw
楽しみにしてるからエロうp!


べ、別にアンタ自身には興味ないんだからっ!////
Posted by at 2008年07月04日 10:50
胸にグッと来ました。これからも応援させて貰います。

もう放置状態な私のブログに対して「このままじゃ駄目だ」と言う気持ちになりました。
Posted by 遥香 at 2008年07月04日 11:38
こないだ、フラフープ買っちゃいましたよww
3日で使わなくなりましたけど…
Posted by めるも at 2008年07月04日 12:07
私もまだ祭の後に残っているクチなのでとても共感しました

ですよね
楽しいが最強!ですよね…!
Posted by 伊藤 at 2008年07月04日 12:14
祭りが始まる前だって終わった後だって開いている露天はありますもんね。
沢山は並んでなくたってジャガバタは美味いし肉欲企画は面白いんです。
きっとそれでいいんです。
Posted by OPen at 2008年07月04日 15:47
立ち位置の確認は大事ですよね(笑)
でも、肉欲さんにそう仰っていただいて、しばらく楽しみがなくらなそうで安心しました!これからも拝読させていただきますので、頑張ってください!
Posted by at 2008年07月04日 15:52
終わるってのは何かを始めた証ですよねぇ?

肉欲企画は自分のお気に入りに入ってるのに潰れない珍しサイトです。なぜかお気に入りに入れたサイトは沈黙するんだよなぁ。

これからも節度を持って肉々してください。
Posted by からし at 2008年07月04日 16:43
それこそ肉さんみたいに、未だに生き残っている人がいるだけで価値がある。
ブームは廃れても、一度流通した文化が生き残ることは嬉しいです。
Posted by はっさん at 2008年07月04日 18:00
こんなこと書かれると数年前屁みたいなブログにもアクセスがアホほどあったことを思い出しちまうな。
コンテンツが変わらないのに流行と共にアクセスも減って萎えちまった奴も多いんだろうな・・・
Posted by at 2008年07月04日 19:49
「楽しかったね!またやろうね!」(肩ポンポン)っていいですね。
流行り廃りに関係なく、「好きだからやる」ってかっこいいです。
肉欲企画、ずっと続けてください。
Posted by MK at 2008年07月04日 21:26
初めてコメントします。
はやりすたりは世の常ですが、確かにいいものはずっと残ると思います。

芸能人でもない一人の人間に、これだけの固定ファンがつくことはすごいことだと思います。応援してます。
Posted by aa at 2008年07月04日 22:58
肉欲企画はもう「定番」とか「老舗」の域に来てると思いますよ。
流行り廃りに関係なく「肉欲企画」というのれんをくぐって訪れる。

うまく表現できないけどそんな感じです。
これからも楽しみに見続けます
Posted by U-TA+ at 2008年07月04日 23:56
死ぬまで続けてくれ
Posted by at 2008年07月05日 02:54
同感です!
私もブログをやってますが、この文章に共感しました・・・たしかにはやりでしたねぇ。
これからも「私は」続けて行きたいです。
また顔を出させていただきます。よろしくお願いします。
Posted by drivershigh at 2008年07月05日 11:13
なるほど、と思わされました。
僕がweb漫画以外の更新を面倒に感じ始めたのも、私情以外に、流行の終わりが原因なのかもと気付きました。
ブログ→ニコニコ動画→?
ニコニコは無理だった。
次の流行には乗りたいものです。
Posted by たくす at 2008年07月05日 12:01
確かにブログ見る機会は激減したなぁ…
もうここしか見てないもんな(^^;)

これからも頑張っておくれやす!
Posted by kyo at 2008年07月05日 12:59
そもそも肉さんは何でブログやってるの?
長年続けていればそれなりの意義が生まれているはずですし、肉欲企画がなくなるのはその意義がなくなったときだと思います。
全ては廃れる運命にあるというのは同感ですが、廃れていったものに随伴する形で廃れていった人がいるという客観的な考え方は好きじゃないな。コアなファンっていうのは必ず存在しますし、その人たちにとっては常に“新”ですよ。

チンコスタンダップ!!
Posted by at 2008年07月05日 18:31
不滅でいてくだせぇ\(^_^)/にくよく☆
Posted by at 2008年07月05日 21:34
肉さんの書いた文章は全部好き
Posted by at 2008年07月05日 23:15
肉さんのblogは面白いから
これからも読み続ける。
個人的に肉さんにはblogを辞めて欲しくない。
Posted by at 2008年07月06日 12:01
肉欲企画。がなくなったら何を生き甲斐にすればいいのかわからなくなるくらいハマってるので、これからも続けてほしいですヽ(´∀`)ノ

更新頻度が低くても更新される希望さえあれば生きてゆけますw
Posted by at 2008年07月06日 17:43
ちょうど二年位覗かせて貰ってますが、初コメントです。
肉さんの「悩み」みたいなものを勝手に感じたので、最近の「肉欲企画」について私的な感想を正直に話しますと…

最近の記事は以前にあったような魅力は無くなったかな…とは思います。

うまく言い表せないのですが…最近の記事の殆どがどこか知的で「大人」になったという感じがします。

それは「昔ハマった肉欲企画を読みにきた」という自分には少し悲しいことなのだけれど、人間であるからには仕方のない事であって、それはそれで素敵な事なのだと思います。

洋楽でいうセカンドアルバムと例えたら良いのか…今の記事は今の記事で素晴らしい所がありますし、相変わらず笑えるものもあります。
「肉欲企画」にとっての転換期が来たのかな、と勝手に自分は感じてたりしています。

長々と書きましたが色々言ってすいませんでした!
言い方はあれですが所詮日記なのですから、肘肩張らずに気楽に書いて下さいね!
別に「カマいたちの続きまだ?」とか言いませんから!ええ!

Posted by マコ at 2008年07月06日 18:54
確かにブログの流行は終わりましたね…。でも肉さんが楽しいと思う限りは肉欲企画を続けてくれるのを期待してます。肉さんの゛楽しみ゛としての肉欲企画を僕も゛楽しみ゛にしてますから!^^
Posted by ゆし at 2008年07月06日 20:43
過去ログのが面白いよね。
Posted by at 2008年07月07日 00:06

肉欲企画は、ブログや個人日記、テキストサイトなどと同じように、もはや、ひとつのジャンルなのでは?


最近読み始めましたが、こんなひとが九州に!というくらい衝撃を受けました。

人の文章を読んで、このひととやりたいと思ったのは生まれてはじめてw



Posted by 肉欲さんとえっちしたい at 2008年07月07日 01:38
記事を書くのが楽しいから書く

それで十分なんですよね?

肉さんの存在を知って失ったものもあるけど(純粋な乙女心とか)、得たものも確かにある。
過去ログ読むと、昔の肉さんが垣間見える気がして、人って変わるんだなーと思います。
Posted by あひる at 2008年07月08日 21:41
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック

メールフォーム
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。