先日のこと。
僕は暇だったので東大の学園祭に赴いた。
視線の先には文化財に指定されている有名な安田講堂。
賑わしい。どうやら何かイベントが行なわれているようだ。
僕は足早にそこへ向かった。
「皆様!お待んたせしました!!いよいよ始まります!!」
何が始まるのかは分からなかった。
けれど、会場には沢山の人が集まって熱気が充満している。
僕も何だかドキドキした。
「それでは皆さん、こちらにいらっしゃって下さい!」
講堂の屋上でシャウトする司会者。
皆、号令一下屋上に向かって駆け上がる。
僕はどうにかして他から抜きん出るため、己が体に女装を施した。
目が潰れるかと思った。美しさに。
自分の姿態を眺めながら、これは金になる、と思った。
これでもう食いはぐれることもないように思った。
そして、今日の一位は僕のものだ!
僕はスカートをヒラつかせながら階段を駆けた。
下から、男たちの悪戯な視線をヒシヒシと感じる。いやらしい…。
「こちらでーす!こちらでーす!」
司会者はマイクロフォンを握り締めて人の渦を誘導する。
僕はなるべく目立とうと、波を掻き分け前へ、前へ、ゴマエー。
そして遂に先頭に踊り出た時、司会者と目が合った。
「キミに決めた!」
瞬時のことだった。僕は司会者に見初められたのだ。勝った!
「じゃあこちらに来て下さい」
勝利の喜びを全身で受け止めながら、僕は眼下に広がる人の海を見渡す。僕は1位になったのだ。超気持ちいい。
「では、お願いします」
すると、突然後ろから羽交い絞めにされるではないか。
何なんだ、この仕打ちは!
すると司会者は、ニヤニヤとしながら右手でライターを弄んでいる。ま、まさか…。
「ショウタイムだ!」
「いやや!いややー」
ズルリ。僕の下半身が衆目に晒される。
サラサラ。陰毛が風に流されたなびいていた。
「見ないで!東大生見ないで!」
「こわっぱが!もう遅いわ!」
次の瞬間、司会者はライターの石をチリリと擦ると、そっとしかし大胆に、僕の陰毛に火を点けた。
「いややー」
陰毛は意外とよく燃えた。
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posted by 肉欲さん at 19:26
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日記