2007年11月27日
『他人を指さして自分の弱さをそいつのせいにするな、それは卑怯者のすることだ』
とは、映画『ロッキーザファイナル』の中で主人公ロッキーが放つ名言なのですが、俺には分かる。クリスマスが僕の心に苦々しく感じられるのは、確実に世間が悪い。世の中は欺瞞と偽善に満ち溢れておるわ。
とはいえ僕も多感な季節(とき)は過ぎましたので、どうにもクリスマスにピンクなマターが訪れそうにないぜ!という自分の個人的事情を捉えて激しく懊悩する、街角のアベックを爆殺する、石火矢衆を率いて神殺しに挑む、など青春期特有の無軌道な行動に出るだなんてことはありません。今、僕の心は神仏を奉る求道者のように穏やかです。
けれども、日本古来より大和の民は祭り好き、と相場が決まっているわけで、僕にしてもその因果からは逃れられない。祭り大好き、意味もなく大騒ぎするのを止められない!という体たらくですので、世の中の一大イベントであるクリスマスもやはり見逃せない。ぶっちゃけ自分、新嘗祭とか地鎮祭とかマジすげー興奮しますからね。体温が3度くらい上昇する感覚に捉われますもん。
※1 地鎮祭(じちんさい)
⇒土木工事や建築などで工事を始める前に行う、その土地の神を鎮め、土地を利用させてもらうことの許しを得る神道の祭儀。とんでもなくエキサイティング。
※2 新嘗祭(にいなめのまつり)
⇒11月23日に、天皇が五穀の新穀を天神地祇(てんじんちぎ)に勧め、また、自らもこれを食して、その年の収穫を感謝する祭儀。天皇が超クール。
でもまあさすがに12月24日に家を建てることを決意、その土地に住む神々に建築の許しを請おう!と計画する人もあまり想定し難いですし、仮に存在したとしても『僕みたいなものを地鎮祭に呼んでくれるのか?』という新たな問題もバースデイ。そう考えるにつき、地鎮祭のラインはどうにも苦いです。かといって新嘗の方はどうかといえば、見ての通りたっぷりあと361日後という切ない現実。五穀豊穣とか願ってる場合じゃない。
なので常識的な観点から考えれば、キリストを偲びつつターキーにクランベリーソースをかけたのとかに舌鼓を打ちながら、ヘイパパ、そのペプシおくれよ!ジェニー、今夜はダンスパーティーだ、みたいなテイストの夜をナイトするのが正道だとは思います。
けれども、陸軍将校であった我が祖父の遺志を勝手に想像すれば、そのように米英の価値観に則ってパーティーを催すなど国賊そのものではないでしょうか。付け鼻に付け髭を装着して「ヘイ!メリーだ!」とシャウトしながらクラッカーを鳴らしまくる孫の姿を正視した結果、草葉の陰で祖父がQ太郎ばりに大号泣する姿が瞼の裏に浮かんで消える。よってこの案は採用できません。大体、クランベリーソースって何だよ。
ちなみに昨年は何をしていたかと申しますと、全力でオフ会してました。福岡県博多において、10人くらいで。おっと、それ以上何も言うなよ。あんたらが何を言いたいかは、俺が一番分かっている。
ということで今年はどうしますかただいま絶賛検討中です。
いくつか案はあるんですが……。
■ドキッ!男だらけの岩盤浴オフ会 〜肉欲さんのポロリもあるよ〜
コンセプトとしては明確なんですが、性別上の女性を一切排し、男ばかりで岩盤浴に行くというのが主眼です。12月24日に皆仲良くデトックス。終わった後のビールは確実に美味い、というのがこのオフ会のミソです。
ちなみに僕も先日、岩盤浴を初体験しましてね。それ自体はマジで気持ちよかったんですが、更衣室にとんでもなく高級そうな体重計が設えられており、どれ体脂肪でも計ってみますかな、と測定したところ、13%でした。ちなみにその体重計には『体年齢測定機能』という謎システムが搭載されていたのですが、それによると僕の体年齢はまさかの18歳らしい。また、危惧された内臓脂肪なんですが、全然存在してなかった。あんな生活しておきながらこの健康さ具合には流石にたまげた。まだまだクズとしての修練が足りないようです。
■ワオ!男だらけの写経オフ会 〜肉欲さんと涅槃を見よう〜
みうらじゅんが『写経ブーム、ついに到来!』と一方的に宣言してから久しいですが、僕らも真理の光を見つけるために一斉に写経をしよう!というのがこのオフ会のキモ。12月24日、かすかに揺らめくロウソクの光をよすがに、僕たちは釈迦の教えに思いを馳せる。僕レベルになると極めて明確に予測できるんですが、写経をした後のビールは確実に美味い。
女人は当然参加厳禁。精進的な側面から考えればあまりにも当然の判断ですよね。
■ヘイ!男だらけの長縄オフ会 〜モモに長縄が当たると痛い〜
毎冬が訪れると、どの小学校でも確実に行われた謎イベント『長縄跳び』。どうして夏ではいけないのか?冬にやることに意味があるのか?という生徒側の意見は完璧に封殺され、いつしか僕たちは死んだ魚の目で黙々と大地を蹴る。
「女子ってすげえトロいし、いっつも縄に引っかかってウゼーよ!もう女子は入んなよ!清水のせいで止まんだよマジでさー!」
というガキ大将の切なるシャウトの意味を考えると、やはり女人は参加厳禁。12月24日、大きなモミの木の下で僕らの内にくすぶっていた長縄魂が、再び焔を灯す。あと、色々な論理的考察はあえて省きますが、長縄を飛んだ後のビールは確実に美味い。
■マンモス!男だらけの百物語オフ会 〜稲川淳二の本名は、良彦〜
寒いクリスマスをもっと寒く過ごす、精神的な寒さはトリプルで寒い、という求道者のようにストイックな姿勢でまさかの怪談オフをプロデュース。とにかくもうなんたらかんたらペロペロポンで女人は禁制。とはいえ一律に禁止してしまうのもいかにも辛いので、そうですね頭を丸坊主にして袈裟に身を包みながら
「へえ、あんたも寂聴って言うんだ」
と唱えながらの参加を約束します!という女性だけは参加されても結構です。みんなと怖い話をしながら飲むビールは、確実にプリン体とかが云々。
■ビビビ!男だらけの巣鴨襲撃オフ会 〜トゲ抜き地蔵にトゲを刺す〜
棺桶に片足をスタンバイさせ、長い人生の中で悟りを開きけけているシニアどもが跋扈する街、巣鴨。そこにおわしまする人々はもはや俗世に興味はなく、だから必然的にクリスマスとも絶賛無縁です。そこに男ばかりで襲撃し、老人たちの肩をゲリラ的に揉みしだく、老婆を背負って横断歩道を突然横断する、駒込在住の菅井さん(83)に訳もなく仁丹をプレゼントする、など横暴の限りを尽くすのがこのオフ会の本懐。その後に飲むビールは、やっぱビールだけ飲んでると体に悪いからたまには焼酎なども検討して下さいまし、あなた。
というわけで現在24日には各種オフ会を検討してるんですが、正直場所に困るっていうか、金がないから九州でしかできそうにありません。関西東京圏はまず全滅。一番望みがありそうなところで福岡か?個人的には鹿児島で開催したい気持ちで満載なんですが、人いねぇんだよ薩摩。パルプンテみたいな事象が夢発生し、金が手に入れば東京でも佐渡島でもどこでも行くんですがね。生憎、俺の中のサンタはもう死んでいてな。
とりあえず今週末は久しぶりに実家に帰省です。何か法事があるらしくね。仏事が大好きな僕としては、今から興奮を抑えきれません。親父が神道(父はなぜか神主の資格を持っています。あと花火師の資格とか。何なんだよあの人)、祖母が仏道に身を捧げているため、般若心経と祝詞が同時に聞ける、という宗教マニアには垂涎の状況。小さい頃から木魚と線香とロウソクで遊んでましたからね、我々兄弟は。
「おい、そろそろロウが垂れるぞ!手を出せ棒太郎!」
「ギャア!熱い!」
「よし、次は俺だ!」
「分かったよ兄ちゃん!そぉい!」
「ギャア!熱い!」
こんなSMまがいなことを繰り返しながら、僕は、僕たち兄弟は。
まあそれはどうでもいいんですが、とにかく週末は久しぶりに中学の時の友人たちと酒を飲んできます。もちろんケンジ君も来ます。過去、彼らの前で酒の魔力により幾度となく僕のマミー・ポコ(≒ペニス)を露出しているので、今回はなるべく自重したいところなんですが、もう僕は僕を信じたくない。信じるからこそ傷つくんだ。
イベント盛りだくさんの12月が始まります。
最後の締めくくりに、誰かなんかしようぜ。ご連絡お待ちしております。